エコキュートはDIYで交換できる?自分でするリスクや必要資格・費用を解説

エコキュートは、家庭で大きな役割を果たす給湯器ですが「DIYで交換できないか」と考える人も少なくありません。
実際には専門資格や工具が必要で、無理に取り付ければ感電や火災、保証対象外になるなど大きなリスクを伴います。
しかし、交換・修理費用がかかってしまうため、なるべく自分の手で対処したいという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、エコキュート交換がDIYで難しい理由や正しい手順、費用相場や節約方法を解説します。
さらに、DIYで可能な修理・メンテナンスも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの交換はDIYでできる?

エコキュートは、電気・水道・冷媒配管など複数の専門工事が必要であり、電気工事士や給水装置工事主任技術者などの資格を持つ人でなければ施工できません。
さらに、本体重量は100kgを超えるため、搬入や設置も困難です。
仮に無資格で作業した場合、感電や漏水などの事故に直結するうえ、メーカー保証や火災保険の対象外となる恐れもあります。
工事費を節約したい思いは理解できますが、リスクを考えればプロに依頼するのが最も安心で安全な方法です。
エコキュートの交換がDIYで困難な5つの理由
エコキュートの交換は一見シンプルに思えても、実際には高度な技術や資格、専用工具が必要です。
DIYでは難しい理由を、5つ紹介します。
①エコキュートの交換には資格が必須
【エコキュートの交換に必要な資格】
施行条件 | 必要な資格 |
新規設置・エコキュートからエコキュートへの交換 | 第二種電気工事士給水装置工事主任技術者 |
電気温水器からの交換 | 第二種電気工事士給水装置工事主任技術者 |
ガス給湯器からの交換 | 第二種電気工事士給水装置工事主任技術者ガス機器設置スペシャリスト液化石油ガス整備士 |



さらにガス給湯器からの交換では、ガス関連資格も加わり、多くの資格が必要になります。
これらの資格は、国家資格や専門資格であり、短期間で取得できるものではありません。
無資格で配線や配管工事をすれば、感電や水漏れなどの重大なトラブルを引き起こす可能性が高く、法令違反となるリスクも伴います。
安全に工事を進めるには、必ず有資格のプロに依頼しましょう。
②設置工事には専門的な道具が必要
エコキュートの設置には、一般家庭にはない専門工具が多数必要です。
例えば、配管を正確に接続するためのフレアツールやトルクレンチ、真空ポンプなどは必須です。
これらは高価なうえ、正しい使い方を理解していなければ施工不良につながります。
さらに本体は100kg以上あるため、運搬や据え付けには複数人での作業や専用台車も必要です。
工具が揃っていない状態で無理に作業すると、取り付けミスや事故の原因となります。
③感電や火災など交換中の事故リスクがある
エコキュートは、200Vの高電圧を使用するため、交換作業では常に感電や火災のリスクがあります。
配線処理を誤ればショートを起こし、最悪の場合は火災につながる危険も否定できません。
さらに、水と電気を同時に扱うため、漏水と感電が重なると命にかかわる事故に直結します。
DIY感覚で挑戦してしまうと、知識不足や経験不足から安全管理が不十分となりがちです。
安心・安全に利用するためにも、専門知識・資格を持っているプロに依頼しましょう。
④施工不良により故障する可能性がある
仮に、一見うまく取り付けられたように見えても、配管や配線の接続が甘ければ水漏れや機器の誤作動を招きます。
特に冷媒管の施工不良は、エコキュートの心臓部であるヒートポンプに負担をかけ、数年で故障する原因になります。
また、リモコン配線の不具合やアース接続の不備があれば、正常に作動しないことも珍しくありません。
施工不良はすぐに症状が出ないケースも多く、数か月後に大規模修理が必要となる危険があるため、非常にリスクが高いです。
⑤保証の対象外となる可能性がある
DIYでエコキュートを交換すると、メーカー保証や火災保険の対象外になる可能性があります。
メーカーは「有資格者による正しい施工」を前提に保証を提供しており、無資格施工は保証規定違反です。
施工不良による水漏れや火災が発生した場合でも、保険が適用されない可能性が高いでしょう。
長期的な安心を得るには、必ず専門業者に依頼しましょう。
エコキュート交換の手順
エコキュートの交換は、正しい手順で進めることが重要です。
- エコキュートの設置場所の再確認
- 既存のエコキュートの撤去
- 新しいエコキュートの設置
- リモコンの交換
- 試運転
順にみていきましょう。
手順①:エコキュートの設置場所の再確認
交換前にまず確認したいのが、設置スペースです。
エコキュートは、メーカーやタンク容量によってサイズが異なるため、従来と同じ容量であっても設置条件が変わるケースがあります。
特に、メーカーを変更する場合や、容量を370Lから460Lへ増やす際は注意が必要です。
また、基礎の強度や搬入経路、周囲の空間確保も確認すべきポイントです。
設置場所は、あとから修正が難しく運用にも支障が出るため、事前の入念なチェックが欠かせません。
手順②:既存のエコキュートの撤去
次に、既存機器の撤去作業をおこないます。
特に、貯湯ユニットは100kgを超える重量があり、無理に運ぼうとすると転倒やケガの原因となります。
さらに、撤去には給水・給湯配管の取り外し、電源やリモコン配線の処理も必要です。
これらを誤ると漏水や感電のリスクが高まり、建物への損傷を招く恐れがあります。
安全に撤去するためには、専門的な知識と複数人での作業体制が不可欠であり、DIYでの対応は非常に危険です。
手順③:新しいエコキュートの設置
新しい本体を設置する際は、基礎にしっかりと固定し、水平を保つことが必要です。
そのうえで給水・給湯・追い焚き配管を正確に接続し、冷媒管の真空引き作業を実施する必要があります。
真空引きは、内部に残った空気や水分を取り除く工程で、施工を怠れば機器の寿命を縮める大きな要因となります。
また、電源配線やアース接続も必須です。
これらはすべて資格者でなければできない作業であり、正確さと安全性が強く求められます。
手順④:リモコンの交換
エコキュート本体の交換に合わせて、浴室用・台所用のリモコンも新しい機器に対応したものへ交換します。
リモコンは単なる操作盤ではなく、本体と連動して湯温や沸き上げモードを制御する重要なパーツです。
配線の接続を誤ると操作ができないだけでなく、本体の誤作動やエラーを引き起こすことがあります。
正しく作業をおこなうには電気的な知識が必要で、DIYでは対応が難しい工程です。
手順⑤:試運転
設置と配線が完了したら、最後に試運転を実施します。
タンクに給水して加熱運転をおこない、湯温や湯量が正常に制御されるかの確認が必要です。
さらに、各配管からの漏れや電気系統の異常、リモコンとの連動も点検します。
問題があるまま運転を続けると、故障や事故につながるため、初期段階での検証は特に重要です。
専門業者であれば、メーカー基準に基づいたチェックリストを活用して細かく検査し、安心して使用できる状態に整えます。
エコキュート交換にかかる費用
エコキュートの交換工事にかかる費用は、設置環境や既存設備の状況によって大きく変わります。
一般的な標準工事であれば、10〜20万円程度が相場です。
ただし、配管の延長や基礎の補強、搬入経路の制約など追加作業が必要になる場合は20〜30万円以上かかることも珍しくありません。
また、本体価格と工事費を合わせると総額はさらに高くなるため、事前に複数の業者へ見積もりを依頼し、費用の内訳の確認が重要です。
費用を正しく理解しておけば、予算オーバーを防ぎつつ最適な業者を選べます。
エコキュートの交換にかかる費用相場や買い替え時期など、より詳しい情報は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの交換費用は?買い替え時期やメリット・補助金活用について徹底解説!
エコキュート交換にかかる全体の費用を抑える方法
エコキュート交換は高額になりがちですが、工夫次第で総費用を抑えられます。
代表的な方法は、下記の4つです。
- 相見積もりを取る
- エコキュート専門業者に依頼する
- 低価格のエコキュートを選ぶ
- 国や自治体の補助金を活用する
順に説明します。
相見積もりを取る
1社だけの見積もりで決めてしまうと、相場より高額な工事費を支払うリスクがあります。
複数業者に相見積もりを依頼すれば、適正価格を把握できるほか、費用の内訳やサービス内容を比較できる点もメリットです。
同じ条件でも、数万円単位で差が出ることも珍しくありません。
見積もりを比較すれば、費用を抑えつつ信頼できる業者を選びやすくなるでしょう。
エコキュート専門業者に依頼する
ハウスメーカーや家電量販店でも交換は依頼できますが、仲介コストが上乗せされることが多く、費用は割高になりがちです。
さらに、施工実績が豊富で工事品質が安定している点も安心材料です。
エコキュートを交換する際の業者選びの詳しいポイントは、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】【知らなきゃ損】エコキュートの交換はどこに頼む?失敗しない業者選びのポイント5つを徹底解説
低価格のエコキュートを選ぶ
同じメーカーのエコキュートでも、機能やタイプによって価格差は大きくなります。
例えばフルオートタイプは、追い焚きや自動保温機能があり高価ですが、セミオートや給湯専用タイプは機能がシンプルな分、導入コストを抑えられます。
家族の人数やライフスタイルに合わせて過不足のない機能を選べば、賢い節約につながるでしょう。
必要以上に高性能な機種を選ばないことが、無駄な出費を防ぐポイントです。
国や自治体の補助金を活用する
国や自治体の補助金を利用すれば、初期費用を大幅に抑えられます。
特に注目されているのが「給湯省エネ2025事業」で、対象機種のエコキュートを設置すれば、最大17万円の補助が受けられます。
さらに、自治体独自の制度を併用できるケースもあり、上手に活用すれば初期費用の大幅な削減が可能です。
補助金の内容は、年度ごとに変わるため、最新情報を必ずチェックしましょう。
給湯省エネ2025事業に関する詳しい最新情報は、下記の記事をチェックしてください。
【関連記事】【最新版】エコキュート補助金『給湯省エネ2025事業』を徹底解説!
DIYで可能なエコキュートの修理やメンテナンスは?
エコキュート本体の交換は、資格が必要でDIYには不向きですが、軽微な修理や日常的なメンテナンスであれば自分でも対応可能です。
ここでは、DIYでできる範囲を具体的に紹介します。
- DIYで可能なエコキュートの修理
- DIYで可能なエコキュートのメンテナンス方法
順にみていきましょう。
DIYで可能なエコキュートの修理
DIYで可能な修理は、基本的に専門資格を必要としない簡易な作業に限られます。
例えば、リモコンの電池交換や表示エラーが出た際のリセット操作は、自分自身でも対応可能です。
また、給水フィルターの詰まりによる給湯圧の低下も、フィルターを取り外して掃除すれば改善される場合があります。
あくまで「簡易的な修理」に留め、重大な故障はメーカーや専門業者へ依頼しましょう。
DIYで可能なエコキュートのメンテナンス方法
日常的なメンテナンスは、DIYで積極的に取り組めます。
代表的なのが、貯湯タンクの排水による定期的な水抜き作業で、内部に貯まった沈殿物や汚れを排出できます。
また、貯湯ユニット下部にあるフィルター掃除や、屋外ヒートポンプ周辺の落ち葉・ゴミを取り除くことも重要です。
さらに長期間使わない場合は、凍結防止のために電源を入れたままにしておくこともメンテナンスの一環です。
これらを定期的に実施すれば、故障を防ぎ、長く快適に利用できます。
エコキュートのメンテナンスに関する、より詳しい情報は下記記事を参考にしてください。
【関連記事】エコキュートのメンテナンス方法は?お手入れのペースや具体的な掃除のやり方を解説」
エコキュートのDIYに関するよくある質問
エコキュートをDIYで扱う際に、よくある質問を3つ紹介します。
- エコキュート設置後の電力会社への申請は自分でしていい?
- 無資格かつ自分でエコキュートを交換するとどうなりますか?
- エコキュートの1か月の電気代はどれくらいですか?
順にみていきましょう。
Q1.エコキュート設置後の電力会社への申請は自分でしていい?
A.エコキュートを設置したあとには、電力会社への使用開始申請が必要です。
実際のところ、申請自体はユーザー自身でも可能ですが、ほとんどの場合は施工業者が代行してくれます。
無理に自分で対応しようとすると、契約内容に不備が出たり、手続きに時間がかかったりする可能性があるため、プロに依頼するのが安心です。
Q2.無資格かつ自分でエコキュートを交換するとどうなりますか?
A.エコキュートの設置は電気工事士法などで有資格者に限定されており、無資格で工事をおこなえば、30万円以下の罰金や1年以下の懲役といった厳しい罰則が科される可能性があります。
さらに、不備があれば火災や感電といった重大事故につながり、メーカー保証や保険の対象外となる危険もあります。
高度な専門技術を必要とする工事である以上、DIYでの設置は非常にリスクが高いため、必ず資格を持つプロへ依頼しましょう。
Q3.エコキュートの1か月の電気代はどれくらいですか?
A.エコキュートの電気代は家族構成や使い方によって変わりますが、5人家族であっても1か月あたり2,000〜4,000円程度に収まることが多いです。
深夜電力を活用して効率的にお湯を沸かす仕組みのため、電気温水器やガス給湯器に比べてもランニングコストが低いのが特徴です。
節約を意識すれば、さらに光熱費を軽減できます。
エコキュートにかかる電気代の目安や節約方法については、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの電気代はどれくらい?安くできる節約方法やシミュレーションを紹介
DIYのリスクと限界を知りプロのサポートを検討しよう
エコキュートの交換は、一見シンプルに思えても、実際には電気や水道、冷媒配管など高度な技術が必要です。
無資格でおこなえば、法律違反や事故につながります。
さらに、施工不良による故障や保証対象外になるなどのリスクもあり、DIYでの対応は現実的ではありません。
ただし、フィルター清掃やタンクの水抜きなど日常的なメンテナンスはDIYでも可能で、寿命を延ばしコスト削減にも役立ちます。
安全かつ確実に交換をするためには、専門業者のサポートを受けるのが最善の選択肢です。
長期的な安心を得るためにも、エコキュートの交換を検討している場合には、ぜひ一度弊社にご相談ください!
「お湯が突然出なくなった!」「エラーが頻繁に出る!」など、エコキュートに関するお悩みは交換パラダイスへご相談ください。 エコキュートの買い替えに対する悩みはさまざまで、どう対処したらいいのかわからないことも多いですよね。 交換パラダイスはこれまで、約1,700件以上のエコキュートに関するお悩みを解決してきた実績を持ち、Googleの口コミではありがたいことに★5つの高評価を数多くいただいております。 さまざまなお悩みに最適な提案をいたしますので、エコキュートについてお困りの場合には、ぜひ一度ご相談ください。 ※1 経済産業省の給湯省エネ事業2025の補助金対象のエコキュート(以下EQ)への交換における補助額であり、電気温水器からEQの交換の場合最大17万円支給されます。 EQからEQの場合は最大13万円となります。 当社はお客様の代わりに申請書類作成のサポートを行いますが、申請者はあくまでお客様自身となります。 また行政・自治体の判断で補助金が打ち切りになる等、給付が確約するわけではございませんので、あらかじめご承知おきください。 ※2 実質無料キャンペーン含む。無償保証規約はこちらから。 ※3 10年間毎年1回点検について… 当社で製品を購入していただいたお客様限定で、ご契約時に定期点検(別途有料:49,500円(税込))をお申し込みいただいた場合に限ります。 施工後10年間にわたり、毎年1回(初年度は3か月後、1年後の2回)、合計11回にわたり弊社が設置した給湯器に不具合がないかを無償で点検いたします。 購入した製品の製品不備確認(リコールだった場合メーカーへ打診協議をお客様の代わりに行います)や施工不備による部分修理などを全て無償で行います。 蓄電池や太陽光パネルを設置している場合、それらの点検・簡易修理も無償で承ります。 その他住宅関連の点検も希望される場合は、点検のご連絡の際にお伝えいただければ無償で点検対応いたします。 なお、一部エリアは対象外となります。詳しくはスタッフまでお尋ねください。エコキュートのご購入をご検討なら交換パラダイスにお任せください!
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