「エコジョーズはやめとけ」といわれる理由は?メリットや向いている人・おすすめの給湯器を紹介

エコジョーズは、省エネ性能の高いガス給湯器として人気があります。
しかし「やめとけ」との声も少なくありません。
その背景には、初期費用の高さや設置条件、メンテナンス負担など、導入前に知っておくべき注意点が隠れています。
この記事では「エコジョーズはやめとけ」といわれる理由を解説し、メリットや向いている人、さらにエコキュートとの違いや比較ポイントも紹介します。
購入を迷っている方は必見です。
エコジョーズとはどんな給湯器?
ながお
燃焼時に発生する高温の排気ガスを「二次熱交換器」で回収し、その熱を給水予熱に活用し、従来よりも少ないガス使用量で同じ量のお湯を作れます。
熱効率が高く、ガス代の節約やCO₂排出量削減にも貢献します。
また、給湯専用タイプだけでなく、追いだきや床暖房機能を備えた多機能タイプも販売されており、戸建てからマンションまで幅広く設置が可能です。
ガスを熱源とするため、電気温水器のように湯切れの心配が少ない点も特徴です。
環境負荷を減らしながら快適な給湯生活を実現する、次世代型のガス給湯器といえます。
「エコジョーズはやめとけ」といわれる6つの理由
エコジョーズは省エネ性能が高い一方で、導入前に理解しておくべき注意点があります。
「エコジョーズはやめとけ」といわれる理由は、下記の6点です。
- 初期費用が高いからやめとけ
- ドレン排水工事が必要だからやめとけ
- 中和器の交換が必要だからやめとけ
- 思ったよりガス代の節約効果がないからやめとけ
- 設置場所や排水場所に制限があるからやめとけ
- 臭いが気になる場合があるからやめとけ
順にみていきましょう。
①初期費用が高いからやめとけ
エコジョーズは、従来型のガス給湯器より本体価格が高めです。
【エコジョーズの価格相場】
サイズ | 本体価格の相場 | 工事費込みの価格の相場 |
16号(16L)タイプ(単身世帯~2人用) | 15~25万円 | 20~35万円 |
24号(24L)タイプ(4~6人用) | 25~40万円 | 30~55万円 |
従来型のガス給湯器は、10万円程度から導入できる場合もあるため、比較すると差は大きくなります。
耐用年数は約10年であり、長期的な光熱費削減効果を考えて検討しないと、費用回収が難しくなる可能性があります。
②ドレン排水工事が必要だからやめとけ
エコジョーズは燃焼時にドレン水(酸性水)を発生させます。
人体に害がないよう、中和器を通して排出しますが、そのための排水工事が必要です。
工事を怠ると、カビやコケの発生、コンクリートの劣化、近隣トラブルにつながる恐れがあります。
屋外の排水経路が確保できない場合、追加工事費や設置場所の制約が発生する点も、導入ハードルを上げる要因です。
③中和器の交換が必要だからやめとけ
中和器は、ドレン水を中和する必須部品で、寿命は約10年です。
長期間使用する場合、交換費用は1〜4万円程度です。
中和器が劣化すると、酸性のままドレン水が排出され、異臭や設備へのダメージを引き起こす可能性があります。
定期的な点検と交換が必要になるため、長期的な維持費を見込んでおく必要があるでしょう。
④思ったよりガス代の節約効果がないからやめとけ
エコジョーズは従来型ガス給湯器に比べて、排気熱の再利用により、ガス使用量を約15%削減できます。
しかし、この効果はあくまで給湯部分に限られ、ガスコンロなど他のガス機器には適用されません。
特に、オール電化からガス給湯器へ切り替えたケースでは、電気代は減ってもガス代が増えることで、結果的に光熱費が上がることもあります。
導入前には、自宅の光熱費の内訳やお湯の使用量をもとに試算し、本当にコストメリットがあるのかの見極めが重要です。
⑤設置場所や排水場所に制限があるからやめとけ
エコジョーズは、ドレン水の排水経路が必須のため、設置場所が限られます。
特にマンションやベランダなど、排水ルートを確保しにくい環境では、追加工事や設置不可となる場合があります。
また、近隣住宅との距離や構造によっては、排気ガスや運転音の影響を考慮する必要があり、従来型より条件が厳しくなるケースがあるでしょう。
⑥臭いが気になる場合があるからやめとけ
長年使用すると、中和器の寿命や「汚水枡」の汚れが原因で異臭が発生する場合があります。
酸性のドレン水が中和されずに排出されると、強烈な臭いとコンクリートの腐食を引き起こす恐れがあります。
改善には業者による点検や部品交換が必要で、手間や費用が発生する点がデメリットです。
エコジョーズのメリット・特徴
エコジョーズはデメリットばかりが注目されがちですが、実際には高効率でお湯を作れる優れた特徴があります。
主なメリットは、下記の4点です。
- ガス代を節約できる
- 環境に優しい
- 湯切れしない
- 床暖房との相性がよい
順にみていきましょう。
ガス代が節約できる
この仕組みにより、ガス使用量を削減でき、戸建て4人家族の場合年間約9,000円のガス代の節約が可能です。(使用条件や家庭環境によって効果は異なります)
使用量が多いほど効果は大きく、長期間使うことで初期投資の回収も期待できます。
節約額は、家庭ごとの使用状況に左右されますが、省エネ志向の家庭にとっては確かな魅力になるでしょう。
参考:西部ガス|エコジョーズ | ガス機器・マイホーム発電 | ご家庭のお客さま
環境に優しい
エコジョーズはガス消費量の削減により、二酸化炭素(CO₂)排出量を従来型より年間約150kg削減が可能です。
これは「50年スギの木」およそ11本が1年間に吸収するCO₂量に相当し、環境への負担を軽減する効果があります。
地球温暖化防止や、脱炭素社会の実現に向けて貢献できる点は、導入を検討する大きな動機となります。
参考:西部ガス|エコジョーズ | ガス機器・マイホーム発電 | ご家庭のお客さま
湯切れしない
エコジョーズは「瞬間式」給湯方式を採用しており、必要なときにガスで即座にお湯を作れるため、タンク容量に左右されません。
エコキュートのように、深夜の安い電力で沸かしたお湯を貯めて使うタイプではないため、使用量が急増しても湯切れの心配がありません。
長時間のシャワーや連続した入浴、冬場の大量使用にも対応できるため、大家族や来客が多い家庭には特に向いています。
また、沸き上げの待ち時間がない点も快適性を高めるポイントです。
床暖房との相性がよい
エコジョーズは床暖房や浴室暖房乾燥機、温水式ファンヒーターなどの温水暖房設備と相性がよいです。
ガスの瞬発的な加熱能力と高効率運転により、冬の寒い時期でも安定した暖房用温水を供給できます。
エコキュートのように、外気温に影響を受けにくいため、寒冷地や暖房の立ち上がり時間を短縮したい場合に特に効果的です。
省エネ性と暖房の快適性を同時に実現できるため、住宅の快適性向上にも大きく寄与します。
エコジョーズとよく比較されるエコキュートとは?
エコキュートは、電気の力でお湯を作る高効率給湯器です。
深夜の安い電力で沸かしたお湯を貯めて使うため、省エネ性が高く、環境負荷も低減できます。
- エコキュートのメリット
- エコキュートのデメリット
- エコキュートのおすすめ商品
順に説明します。
エコキュートのメリット
エコキュートの主なメリットは下記の3点です。
- 省エネ性が高い
- 補助金制度がある
- 災害時に強い
エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用して空気中の熱を利用してお湯を沸かすため、消費電力が少なく光熱費の削減効果が大きいのが特徴です。
また、国の「給湯省エネ2025事業」など、条件を満たせば最大17万円の補助金が受けられる制度もあり、導入コストを抑えられます。
さらに、大容量タンクにお湯を貯湯しているため、停電時でも一定量のお湯を使用でき、災害時の生活維持にも強みがあります。
環境配慮と経済性、非常時対応のバランスが取れた給湯システムです。
エコキュートの省エネ性能に関する、より詳しい情報が知りたい方は下記の記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの省エネ効果は高い?仕組みと省エネ以外の魅力を解説
また「給湯省エネ2025事業」の最新情報は、下記の記事でチェックしましょう。
【関連記事】【最新版】エコキュート補助金「給湯省エネ2025事業」を徹底解説!
エコキュートのデメリット
エコキュートのデメリットは、下記の3点です。
- 初期費用が高い
- 設置スペースが必要
- 外気温の影響を受けやすい
エコキュートは本体価格と工事費を合わせると、一般的に40万円前後からと初期費用が高額です。
また、370L〜460Lの大型タンクを設置するため、十分な設置スペースが必要になります。
さらに、外気温が低い地域では効率が下がりやすく、寒冷地用モデルや凍結防止対策が必要になる場合があります。
これらの要素は、導入前に必ず確認すべきポイントであり、設置環境や使用条件に合わせた機種選びが必要になるでしょう。
エコキュートのおすすめ商品
エコジョーズより初期費用は高めですが、交換パラダイスでは高性能なエコキュートを提供しています。
おすすめの機種は下記のとおりです。
- エコキュート Aシリーズ ダイキン EQA37YFTV
省エネ性能と操作性のバランスが良く、標準的な家庭に最適なモデル。 - エコキュート ナイアガラ出湯 日立 BHP-F46XD
大量出湯が可能で、家族人数が多い家庭や同時使用が多い場合におすすめ。
いずれも長期的な光熱費削減効果が期待でき、国の補助金制度を活用すれば、導入負担を大幅に軽減できます。



エコジョーズとエコキュートを徹底比較
エコジョーズとエコキュートは、給湯方式やコスト面、設置条件などが大きく異なります。
それぞれの特徴を理解し、自宅の設備環境やライフスタイル、光熱費の構成に合わせて選ぶことが重要です。
ここでは、エコジョーズとエコキュート、それぞれに向いている人の特徴を解説します。
エコジョーズに向いている人
エコジョーズは、ガスを主なエネルギー源として使っている家庭や、瞬間的に大量のお湯を使う家庭に適しています。
湯切れの心配が少なく、長時間のシャワー使用や来客時の連続入浴にも対応できる点が魅力です。
また、既存のガス配管が利用できるため、設置スペースや初期工事を最小限に抑えたい人にも適しています。
寒冷地や冬場でも効率が落ちにくく、床暖房や浴室暖房乾燥機との相性も良好です。
短期間での費用回収よりも、快適性や設置のしやすさを重視する人に向いています。
エコキュートに向いている人
光熱費を長期的に削減したい家庭や、環境負荷の減少を重視する人に最適です。
深夜電力を活用して省エネ運転ができるため、電気代を抑えられるのが特徴です。
さらに、大容量タンクによって停電や断水時にも一定量のお湯を利用でき、災害対策としても安心感があります。
また、国や自治体の補助金制度を利用できれば、初期費用の負担軽減が可能です。
設置スペースを確保でき、外気温の影響を受けにくい地域に住んでいる場合、より高い省エネ効果と経済性が期待できます。
エコキュートとエコジョーズの比較に関するより詳しい情報は、下記の記事をご覧ください。
【関連記事】エコジョーズとエコキュートのメリット・デメリットを徹底比較!特徴や違い・切り替え費用まで解説
エコジョーズとエコキュートに関するよくある質問
ここでは、エコジョーズやエコキュートの導入を検討する際によく寄せられる質問を3つ紹介します。
- エコジョーズに国の補助金は利用できる?
- エコジョーズはマンションに設置できる?
- エコジョーズとエコキュートはどちらがよい?
順にみていきましょう。
エコジョーズに国の補助金は利用できる?
エコジョーズは、国の「賃貸集合給湯省エネ2025事業」の対象機種に含まれています。
この制度では、賃貸集合住宅のオーナーが高効率ガス給湯器に更新する場合、1台あたり最大10万円の補助金が受けられます。
ただし対象はあくまでオーナーであり、賃貸物件に住む入居者が自ら申請しても補助を受けられません。
また、対象となる給湯器の性能要件や工事時期など、細かい条件も定められています。
エコジョーズはマンションに設置できる?
代表的な設置ができないケースとして
①パイプスペースに設置され排水経路が確保できない
②管理規約で機種が制限されている
③管理者から工事許可が得られない
④構造上の問題でスペースや排水ルートが確保できない
などがあります。
ドレン水の排水経路を確保できない場合は、三方弁方式やドレンアップ方式など、特殊な排水工事が必要になることもあります。
設置を検討する際は、まず管理会社やオーナーに相談し、あわせて専門業者に現地調査を依頼しましょう。
エコジョーズとエコキュートはどちらがよい?
どちらが適しているかは、家庭の条件や重視するポイントによって異なります。
エコジョーズは瞬間式で湯切れがなく、ガス設備が整った家庭や寒冷地に向いています。
一方エコキュートは、ヒートポンプで高効率にお湯を作るため省エネ効果が高く、長期的な光熱費削減や、環境負荷低減を重視する家庭に適しています。
初期費用はエコキュートの方が高めですが、国や自治体の補助金を活用できれば導入負担の軽減が可能です。
設置スペースや使用環境を踏まえ、両者の特徴を比較しながら選択しましょう。
【エコキュートとエコジョーズ】迷ったら給湯専門業者に相談しよう
エコジョーズは、湯切れの心配がなく環境に優しい面がある半面、中和器の問題や排水工事などの課題があります。
一方、エコキュートは高い省エネ性や補助金活用、災害時の強みに優れ、長期的な光熱費削減が期待できます。
それぞれの特徴を理解し、自身の家庭の環境に合った給湯器選びが大切です。
給湯器選びで迷ったら、お気軽にご相談ください。
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