エコキュートのウォーターハンマー現象とは?異音の原因と予防策をわかりやすく解説

「エコキュートから破裂音が鳴るのはなぜか?」
「音が鳴るのは放っておいてよいのか」
これは、エコキュートの内部で発生するウォーターハンマー現象とよばれるものです。
放っておくと配管の破損や機器の故障など、重大なトラブルにつながるかもしれません。
この記事では、ウォーターハンマー現象の仕組みや発生タイミング、改善策などを解説します。
エコキュートのウォーターハンマー現象とは?
エコキュートにおけるウォーターハンマー現象とは、水の流れが急に止まるなどした場合に、配管内に衝撃と高水圧が発生し「ドン」などの大きな音が鳴る現象を指します。
長期間放置すると配管の破損や本体の故障につながるかもしれません。
「音が鳴るだけ」だと思って放置せず、早めに対処するのが重要です。
ただし、ウォーターハンマー現象自体は故障ではなく、水流が関係する機器には一般的にみられるものです。
エコキュートのウォーターハンマー現象が発生するタイミング
ウォーターハンマー現象が発生するタイミングはさまざまです。
- 沸き上げをおこなうとき
- 貯湯タンクに水道水を充填するとき
- 凍結防止機能が動作したとき
- ヒートポンプが動作したとき
- 急に給湯を止めたとき
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
沸き上げをおこなうとき
エコキュートにおけるウォーターハンマー現象は、沸き上げをおこなう際によくみられます。
沸き上げ時には、水の流れが急激に変化し、水圧が高くなりやすいです。
その影響で水流が内壁などに打ち付けられ、ウォーターハンマー現象が生じるケースが少なくありません。
沸き上げは多くの場合深夜帯におこなわれるため、騒音問題に発展しがちです。
貯湯タンクに水道水を充填するとき
ウォーターハンマー現象は、貯湯タンクユニットに水道水を充填する際にも起こります。
水道水が流れ込むタイミングで水圧が高まり、圧力が変動したことで、ウォーターハンマー現象が生じます。
水道水の充填は、深夜帯におこなわれることが多く、睡眠の妨げになるケースもあります。
凍結防止機能が動作したとき
凍結防止機能が動作した際には、ウォーターハンマー現象が起こりやすいです。
凍結防止機能では、定期的に水を流すことで凍結を防いでいます。
しかし、水を流す際に圧力が変化し、結果としてウォーターハンマー現象が生じることがあります。
気温が低い場合に異音が目立つ場合は、凍結防止機能が関係している可能性が高いです。
ヒートポンプが動作したとき
ヒートポンプが動き出すと、配管内の圧力が急激に変化します。
ウォーターハンマー現象がもっとも起こりやすいタイミングといえるでしょう。
特に動作を始めた直後に発生しやすいです。
また、ヒートポンプ内部に空気が混じると、水圧のバランスが乱れ、ウォーターハンマー現象が起こりやすくなります。
急に給湯を止めたとき
急に給湯を止めたときにも、ウォーターハンマー現象は起こりやすいです。
勢いよく給湯しているなかで蛇口が閉められると、配管内の水流が一気に止まり、強い衝撃が発生するケースが少なくありません。
これが配管や各種ユニットに響き、結果としてウォーターハンマー現象が発生します。
エコキュートのウォーターハンマー現象による4つのリスク
エコキュートのウォーターハンマー現象には、以下のリスクがあります。
- 配管が破損する
- リモコンエラーが表示される
- エコキュート本体が故障する
- 騒音による近隣トラブルが生じる
さまざまな故障や近隣トラブルに発展するリスクがある点には注意が必要です。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
配管が破損する
ウォーターハンマー現象が繰り返されると、エコキュート内部の配管が破損するケースがあります。
激しいウォーターハンマー現象では、たった数回でも破損を招くかもしれません。
この場合は修理が必要となり、工事完了まで入浴できない、修理費用がかかるなどの問題も生じます。
リモコンエラーが表示される
ウォーターハンマー現象によって、リモコンユニットにエラーコードが表示されることもあります。
この場合、エラーコードを確認し、取扱説明書に記載ある方法で復旧しなければいけません。
また、エラーコードを解除する操作では解決できない破損や故障があるなら、修理が必要になるでしょう。
エコキュート本体が故障する
ウォーターハンマー現象によって、エコキュート自体が故障する可能性もあります。
これは、ウォーターハンマー現象の衝撃が、制御基板やセンサー部分にまで届いて、破損させた場合などに起こりえます。
特に古いエコキュートのモデルは衝撃に弱く、経年劣化なども含めて考えればウォーターハンマー現象によって故障するケースは十分に考えられるでしょう。
エコキュート本体の修理には、多額の費用がかかります。
そのリスクを考えれば、ウォーターハンマー現象を放置しないことが大切です。
騒音による近隣トラブルが生じる
ウォーターハンマー現象が、近隣トラブルを招くこともあります。
ウォーターハンマー現象による騒音は大きく、近隣住宅にまで響くことも。
これが繰り返されると大きなストレスになり、苦情の原因にもなります
特に深夜や早朝の沸き上げタイミングで大きな音が出ると、近隣住宅には大きな迷惑がかかるでしょう。
自宅のみならず、周囲への影響もあるため、ウォーターハンマー現象が継続する場合にはすみやかな対応が求められます。
【関連記事】エコキュートは騒音対策が必須!苦情・トラブルを避けるための対策9選!
エコキュートのウォーターハンマー現象の予防策と対処法の予防策と対処法
エコキュートのウォーターハンマー現象を予防するには、以下3つの方法が考えられます。
- 減圧弁を調整する
- 緩やかに蛇口を閉めるようにする
- ウォーターハンマーアレスターを装着する
まずは減圧弁を調整しましょう。
簡単な操作で、ウォーターハンマー現象を改善できるかもしれません。
また、ウォーターハンマーアレスターと呼ばれる器具を取り付ける方法もあります。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
減圧弁を調整する
減圧弁を調整すれば、ウォーターハンマー現象は予防できます。
減圧弁のつまみを少しずつ回して水圧を調整することで、ウォーターハンマー現象の衝撃を和らげられることがあります。
ただし、減圧弁の調整によって水圧を弱めると、シャワーの水量が大きく減少することも。
入浴時に不便にならない範囲で調整しましょう。
【関連記事】エコキュートの減圧弁とは?故障時の対応方法や修理費用を解説
ウォーターハンマーアレスターを装着する
金銭的に余裕があれば、ウォーターハンマーアレスターを装着するのもよいでしょう。
これは配管内の圧力変化を抑える装置で、設置すれば、たいていのウォーターハンマー現象を防げます。
ウォーターハンマーアレスターは、ホームセンターなどで3,000円ほどで入手できます。
緩やかに蛇口を閉めるようにする
ウォーターハンマー現象を防ぐには、緩やかに蛇口を閉めるようにするのも有効です。
ウォーターハンマー現象は、急に給湯を止めた際に発生します。
しかし緩やかに蛇口を閉めれば、大きな圧力の変化などが生じないため、ウォーターハンマー現象が起こりにくいでしょう。
普段から急に給湯を止めるのを避ければ、ウォーターハンマー現象に悩まさられるケースは減らせるでしょう。
エコキュートの専門業者に相談する
どうしてもウォーターハンマー現象が改善されないなら、エコキュートの専門業者に相談しましょう。
内部配管の劣化や部品の破損など、家庭では気付けないトラブルが原因かもしれません。
また、自身でウォーターハンマーアレスターを設置する場合のミスで破損を誘発するなどの問題も避けられます。
無理に自力で解決しようとせず、必要に応じて専門業者を頼りましょう。
エコキュートのウォーターハンマー現象や異音に関するよくある質問
この記事では、エコキュートのウォーターハンマー現象に関して解説しました。
ここでは、よくある質問に回答します。
- 「ブーン」「ガタガタ」という異音の正体は?
- エコキュートから鳴る爆発音の正体は?
- 冬に異音が増えるのはなぜ?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
Q.「ブーン」「ガタガタ」という異音の正体は?
「ブーン」と聞こえる低音は、ヒートポンプの稼働音だと考えられます。
稼働音は正常なものであり、ただちに故障を意味するものではありません。
「ガタガタ」と揺れる音は、ウォーターハンマー現象による振動音だと考えられます。
いずれの場合も、音が大きくて気になる、頻繁に聞こえるのであれば、専門業者に点検してもらうのがよいでしょう。
Q.エコキュートから鳴る爆発音の正体は?
「ボン」「ドスン」などの爆発のような音は、ほとんどの場合ウォーターハンマー現象によるものです。
また、まれに「カンカン」と高い音が鳴ることもあります。
これらの音が聞こえた場合は、ウォーターハンマー現象の発生を疑ったほうがよいでしょう。
Q.DIYでウォーターハンマーアレスターの取り付けは可能?
ウォーターハンマーアレスターは、製品によってDIYでの取り付けも可能です。
ただし、一部の製品は専門的な知識や工具を要するため、説明書や販売業者に必ず確認しましょう。
まとめ:ウォーターハンマー現象は早めの対処でトラブルを回避しよう
この記事では、ウォーターハンマー現象に関して解説しました。
エコキュートから大きな音が聞こえる場合、ウォーターハンマー現象が発生しているかもしれません。
放置すれば配管破損や機器故障、近隣トラブルの原因にもなりかねません。
ただ、減圧弁の調整やアレスターの設置、蛇口の閉め方の工夫など、予防策を講じることで多くは改善可能です。
異音が続く、改善しない場合は専門業者に相談し、早めの対応でトラブルを未然に防ぎましょう。
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