エコキュートの深夜電力廃止が心配される4つの理由|5つの節電対策も紹介

エコキュートをお得に使える深夜電力プランは、導入当初に比べて値上げが進み、新規加入の停止も続いています。
「このままエコキュートの深夜電力プランは廃止されるのでは?」と不安になっている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、エコキュートの深夜電力廃止が心配される4つの理由を解説します。
また、深夜電力プラン以外でエコキュートをお得に使う節電対策も紹介します。
この記事を参考にして、エコキュートの効率的な使い方を身に付けましょう。
エコキュートが深夜電力で使われやすいのはなぜ?
エコキュートが深夜に使われやすいのは、電気代が安い深夜電力プランとの相性がよいからです。
例えば、東京電力の深夜電力プランと通常プランでは、1kWhあたりの電気代に以下の差があります。
時間帯 | 夜トク8 | スタンダードS |
午前7時〜午後11時 | 42.60円 | 〜120kWh:29.80円121〜300kWh:36.40円301kWh〜:40.49円 |
午後11時〜翌午前7時 | 31.64円 |
一般家庭の毎月の平均的な電力消費量は約400kWhです。
湯沸かしを深夜に済ませれば、スタンダードSの301kWh以上の電気代と比べて約9円お得になります。
4人前後の世帯は、深夜に湯沸かしできれば深夜電力プランのほうが節電できるでしょう。
【参考】環境省【公式】「家庭でのエネルギー消費量について」
エコキュートの深夜電力廃止が心配される4つの理由
エコキュートの深夜電力廃止が心配される理由は、次の4つです。
- 深夜電力の利用者が増えたから
- 太陽光発電システムの利用者が増えたから
- 深夜電力プランが値上げされているから
- 新規加入できない深夜電力プランが多いから
1つずつ確かめていきましょう。
深夜電力の利用者が増えたから
深夜電力の利用者増加により、電気代が安い深夜電力プランの継続が難しくなりました。
深夜電力が安かったのは、今まで深夜帯に家電を動かす家庭が少なかったからです。
しかし、深夜にエコキュートを稼働させる世帯が増えたため、電気代が安いままでは電力会社は収益を増やせなくなっています。
安価な深夜電力の利用者が増えた結果、深夜電力プランの料金見直しが続出し「いずれ廃止されるのでは?」と不安が広がっています。
太陽光発電システムの利用者が増えたから
太陽光発電システムの利用者が増えたことも、深夜電力プラン廃止の可能性を高める要因の1つです。
エコキュートは、料金が安い深夜電力プランとの併用が一般的な使い方でした。
しかし、太陽光発電システムで日中に発電し、エコキュートを深夜以外に動かす使い方が生まれています。
以前のエコキュートには、日中の電気代が高くなるデメリットがありました。
しかし、太陽光発電システムがあれば昼間でも安くエコキュートを動かせるため、深夜電力プランの需要は減少しています。
電力会社は収益を確保するために、採算が合わない深夜電力プランを廃止する可能性があります。
深夜電力プランが値上げされているから
深夜電力プランは、利用者の増加や太陽光発電システムの普及などの要因により、値上げされる傾向にあります。
例えば、四国電力の「ピークシフト型時間帯別電灯」は、深夜の1kWhの電気代が11.24円から13.44円に値上げされました。
各電力会社も料金を変更しており、深夜電力プランの値上げは避けられません。
このまま値上げが続き、深夜電力プラン自体が廃止されるかもしれないという意見もあります。
【参考】四国電力公式サイト「電気料金プランの一部見直しについて」
新規加入できない深夜電力プランが多いから
エコキュートの導入時には、電気代を安くできる深夜電力プランに加入できる電力会社が多数ありました。
しかし2025年2月時点では、以下の電力会社で深夜電力プランの新規加入を軒並み停止しています。
電力会社 | プラン |
北海道電力 | 深夜電力A・B・C・D |
東京電力 | 電化上手深夜電力A・BスタンダードXピークシフトプランおトクなナイト8・10プレミアムプラン(スマート契約)おまとめプラン(低圧高負荷契約)スマートライフプラン |
中部電力ミライズ | Eライフプラン(3時間帯別電灯)タイムプラン(時間帯別電灯)ピークシフト電灯低圧深夜電力わくわくホット(沸増型電気温水器契約)第2深夜電力 |
四国電力 | 季節別時間帯別電灯時間帯別電灯ピークシフト型時間帯別電灯スマートeプラン[タイプL・H][L+・H+]深夜電力A・B第2深夜電力ホリデーeプラン |
関西電力 | はぴeタイム時間帯別電灯季時別電灯PS第2深夜電力低圧蓄熱調整契約 |
これらのプラン新規加入停止の状況が「深夜電力プランは廃止されるのでは?」と噂になっている要因の1つです。
【参考】北海道電力公式サイト「深夜電力」
【参考】東京電力公式サイト「スマートーライフ(オール電化)」
【参考】四国電力公式サイト「電気料金プランの一部見直しについて」
エコキュートを深夜電力なしで活用する方法5選
「エコキュートは節電できると聞いたのに、深夜電力プランが活かせないならどうすればよい?」
こんな悩みを解消するための方法を5つ紹介します。
- 電力プランを見直す
- 太陽光発電システムと連携する
- エコキュートの省エネ設定を活用する
- 蓄電池を導入する
- おひさまエコキュートを導入する
それぞれ詳しくみていきましょう。
電力プランを見直す
エコキュートを深夜電力以外で使うなら、まず電力プランを見直しましょう。
例えば、四国電力には「昼トクeプラン」のように昼間の電気代が安くなるプランがあります。
昼トクeプラン | おトクeプラン |
春秋の9時から15時まで:27.6円/kWh夏冬の9時から15時まで31.6円/kWh | 120kWhまで:30.65円120~300kWhまで:37.27円300kWh~:38.58円 |
電力消費量が少ない家庭では、電気代に大きな差はありません。
しかし、家電の使用頻度が高い家庭なら、6円/kWh以上の節電が可能です。
また、日中に電気代を気にせず家電を動かせるメリットもあります。
太陽光発電システムと連携する
太陽光発電システムとの連携が、深夜電力プランに頼らずエコキュートを使うコツです。
昼間に発電できれば、電力プランに関係なく深夜以外でもエコキュートを動かせます。
FIT制度により、売電価格が10年間保証されるため、安定した売電収入が見込めます。
太陽光発電システムとエコキュートの連携の利点を詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
関連記事:エコキュートと太陽光発電の連携で光熱費を節約!メリットとデメリットを解説
【参考】経済産業省資源エネルギー庁公式サイト「買取価格・期間等」
エコキュートの省エネ設定を活用する
エコキュートの節電効果を高めるには、省エネ設定の活用が重要です。
例えば、ダイキンのエコキュートは次の設定で電気代を抑えられます。
- 昼間休止設定:夜間まで稼働を停止する
- ふろ自動オフ:ふろの自動保温を停止する
- 湯量設定:日々のお湯の使用量を学習して最適な量で湯沸かしする
- 沸き上げ休止設定:長期間湯沸かししないときの沸き上げを停止する
エコキュートには、便利な機能がたくさんあります。
省エネ機能を活用して、エコキュートを無駄なく使いましょう。
【参考】ダイキン公式サイト「空気のプロが伝えるエコキュート節電術」
蓄電池を導入する
蓄電池は、太陽光発電システムが生み出す電気や、電力会社から供給される電力を貯めることができます。
日中に作った電気を蓄電し、電気代が高くなる深夜に家電を動かすなどの使い方が可能です。
蓄電池を導入すれば、太陽光発電システムの余剰電力を自家消費に活用できます。
蓄電池の具体的なメリットやデメリットを知りたい方は、次の記事をご一読ください。
関連記事:エコキュートと蓄電池の併用で電気代削減!メリットとデメリットを徹底解説
おひさまエコキュートを導入する
おひさまエコキュートは、深夜電力以外のプランを採用したい方におすすめです。
このエコキュートは、太陽光発電システムとの連携を前提としたエコキュートです。
従来のエコキュートにも、昼間に湯沸かしする機能はありました。
しかしおひさまエコキュートは、より効率的に太陽光発電システムと連携して節電できます。
国土交通省の推計によると、従来のエコキュートに比べて年間1.4万円の節約が可能です。
おひさまエコキュートの詳細を把握したい方は、以下の記事をチェックしましょう。
関連記事:おひさまエコキュートとは?価格やメーカー別の特長・補助金・デメリットまで紹介
【参考】国土交通省「おひさまエコキュートを活用した自家消費型ZEH普及プロジェクト」
【5つの節電対策】エコキュートを効率的に使うための方法
ここでは、エコキュートの一般的な節電対策を5つ紹介します。
- 季節に合わせた使い方を徹底する
- 購入したらすぐに深夜電力用に設定する
- お湯が冷めないように入浴する
- 旅行や出張時は休止設定に切り替える
- エコキュートを活かせる電力プランを選ぶ
それぞれの家庭環境に合った対策を実践しましょう。
季節に合わせた使い方を徹底する
エコキュートを節電に活かす方法として、季節に合わせた使い方が大切です。
エコキュートは大気熱を利用して湯沸かしするため、気温がまったく違う夏冬で同じように湯沸かしすると、節電効率が落ちます。
高温の夏では省エネモード、低温の冬では多めにお湯を沸かすことで、エコキュートを効率的に使えます。
購入したらすぐに深夜電力用に設定する
エコキュートを深夜に動かす家庭では、すぐに深夜電力用に設定しましょう。
購入時のまま使用すると「おまかせモード」になっている場合があり、お湯不足を感知して昼間に湯沸かしする可能性があります。
深夜のみにエコキュートを稼働させれば、月額3,000~9,000円の節約が可能です。
適切なモードを選んで、エコキュートを節電に活用しましょう。
【参考】ダイキン公式サイト「家族が一致団結して、省エネ生活を実践」
お湯が冷めないように入浴する
入浴時にお湯が冷めないようにすれば、電気代を抑えられます。
エコキュートには自動で保温する機能があるため、入浴の間が空くと追い焚きして余計な電気代がかかります。
入浴する時間帯を集中したり浴室を暖房で暖めたりすれば、節電効果を高められるでしょう。
旅行や出張時は休止設定に切り替える
旅行や出張で数日間家を空けるときは、エコキュートを休止させましょう。
エコキュートを普段使いのままにしておくと、お湯が冷めるたびに沸かして電気代がかさみます。
家を長期間空けるときは、家族全員でエコキュートの休止設定を確認してください。
エコキュートを活かせる電力プランを選ぶ
エコキュートを活かすには、専用の電力プランの選定がおすすめです。
例えば東京電力には、太陽光発電システムとおひさまエコキュートの連携がお得なプランの「くらし上手」があります。
エコキュートを夜間稼働させる「スマートライフ」と比べて、安定した電気代がメリットです。
くらし上手 | スマートライフ |
一律30.72円/kWh | 午前1時~6時まで27.86円他の時間帯:35.76円 |
世帯の生活スタイルに合った電力プランを選び、エコキュートで節電しましょう。
【参考】東京電力公式サイト「電気料金プラン|太陽と暮らそう・でんきとの新しい暮らしかた」
エコキュートを深夜電力以外の方法で活用しよう!
エコキュートは深夜電力の新規加入が廃止され、電気代の値上げも進んでいます。
しかし、エコキュートのメリットがなくなったわけではありません。
むしろ、専用の電力プランや日中に動かせるおひさまエコキュートの登場により、活用の幅は広がっています。
エコキュートの導入費用を回収するには、長期間の使用が不可欠です。
エコキュートを長く節電して使いたい方は、この記事の対策をお試しください。
「お湯が突然出なくなった!」「エラーが頻繁に出る!」など、エコキュートに関するお悩みは交換パラダイスへご相談ください。 エコキュートの買い替えに対する悩みはさまざまで、どう対処したらいいのかわからないことも多いですよね。 交換パラダイスはこれまで、約1,700件以上のエコキュートに関するお悩みを解決してきた実績を持ち、Googleの口コミではありがたいことに★5つの高評価を数多くいただいております。 さまざまなお悩みに最適な提案をいたしますので、エコキュートについてお困りの場合には、ぜひ一度ご相談ください。 ※1 経済産業省の給湯省エネ事業2025の補助金対象のエコキュート(以下EQ)への交換における補助額であり、電気温水器からEQの交換の場合最大17万円支給されます。 EQからEQの場合は最大13万円となります。 当社はお客様の代わりに申請書類作成のサポートを行いますが、申請者はあくまでお客様自身となります。 また行政・自治体の判断で補助金が打ち切りになる等、給付が確約するわけではございませんので、あらかじめご承知おきください。 ※2 実質無料キャンペーン含む。無償保証規約はこちらから。 ※3 10年間毎年1回点検について… 当社で製品を購入していただいたお客様限定で、ご契約時に定期点検(別途有料:49,500円(税込))をお申し込みいただいた場合に限ります。 施工後10年間にわたり、毎年1回(初年度は3か月後、1年後の2回)、合計11回にわたり弊社が設置した給湯器に不具合がないかを無償で点検いたします。 購入した製品の製品不備確認(リコールだった場合メーカーへ打診協議をお客様の代わりに行います)や施工不備による部分修理などを全て無償で行います。 蓄電池や太陽光パネルを設置している場合、それらの点検・簡易修理も無償で承ります。 その他住宅関連の点検も希望される場合は、点検のご連絡の際にお伝えいただければ無償で点検対応いたします。 なお、一部エリアは対象外となります。詳しくはスタッフまでお尋ねください。エコキュートのご購入をご検討なら交換パラダイスにお任せください!
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