マンションでエコキュートは設置できる?導入・交換時の注意点やポイントについて
「エコキュートはマンションにも設置できるのか」
「設置するためにはどのような手続きが必要か」
「集合住宅だと、騒音が心配だ」
このような疑問や不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?
結論としてエコキュートは、マンションでも設置できます。
エコキュートは戸建ての住宅専用のものではありません。
ただしマンションでエコキュートを設置する場合、一定の条件を満たす必要があります。
この記事ではその条件や手続き、その他のポイントを解説。
マンションにお住まいかつエコキュートの設置を考えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
マンションでエコキュートを導入する前の条件確認と手続きの流れ
マンションでエコキュートを導入するには、以下の条件確認および手続きが必要です。
- 設置可能なスペースがあるか確認する
- マンション管理者の許可を取る
- エコキュート設置業者に連絡する
決して難しい手続きではありません。それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
設置可能なスペースがあるか確認する
まず、設置可能なスペースがあるか確認しましょう。
マンションの場合は、ベランダが設置場所となるでしょう。
エコキュート本体(ヒートポンプユニット)のサイズは、おおむね以下のとおり。
- タテ:65〜72cm
- ヨコ:80〜90cm
- 奥行き:30〜36cm
ベランダにこのサイズを受け入れられるスペースがあれば問題ありません。
判断に迷う場合は、近隣のエコキュート設置業者に相談するとよいでしょう。
マンション管理者の許可を取る
マンション管理者に対し、エコキュート設置に関する許可を取りましょう。
集合住宅では、エコキュートのような大規模設備を導入する場合、管理者の許可を取得する必要があります。
マンションなら管理会社が管理者に該当するでしょう。
管理会社に連絡し、エコキュートを設置して問題ないか、追加工事を実施できるか確認します。
エコキュート設置業者に連絡する
管理会社の許可がえられたら、エコキュート設置業者に連絡し、設置に関して相談しましょう。
そのあと担当者に訪問してもらい、設置場所や工事、契約内容などに関して相談します。
問題なければ、後日契約をおこない、工事がおこなわれる流れです。
なお、管理会社の許可なしに契約や工事をおこなうと、最悪の場合、訴訟される可能性があります。
必ず管理会社の許可をえてから、業者に連絡するようにしましょう。
マンションでエコキュートを導入する場合のポイント
マンションでエコキュートを導入するうえでは、戸建て住宅の場合とは異なる注意点があります。
- 可能な限り機械音が小さいものを選ぶ
- ベランダに設置する場合は耐荷重を確認する
- 転落防止器具を使用する
- 水漏れ防止の工夫を施す
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
可能な限り機械音が小さいものを選ぶ
可能な限り機械音が小さいエコキュートを選択しましょう。
隣室との騒音トラブルを避けるためです。
エコキュートにはさまざまな種類があり、機械音も異なります。
音が大きなタイプだと、近隣にとっては大きなストレスになるかもしれません。
その点機械音が小さいタイプなら、トラブルのリスクを最小限におさえられます。
どのエコキュートが静かなタイプなのかは、設置業者に質問しながら確かめていくとよいでしょう。
ベランダに設置する場合は耐荷重を確認する
可能であればベランダの耐荷重の確認をしておきましょう。
ベランダにはかならず「何kgの重さまで耐えられるか」が設定されています。
万が一、耐荷重を超過している場合は設置が難しくなります。
とはいえ、ベランダがエコキュートの重量に耐えられないケースはほぼありません。
業者も確認する部分のため、「可能であれば実施する」程度で問題ないでしょう。
転倒防止器具を使用する
エコキュートをマンションで使用する際は、転倒防止用の器具を装着するようにしましょう。
マンションは高層であるほど、地震などの揺れが大きくなりエコキュートの転倒リスクが大きくなります。
エコキュートの転倒は故障や怪我の原因です。
転倒防止器具を装着し、未然に防止するようにしましょう。
水漏れ防止の工夫を施す
水漏れへの対策もきちんとおこないましょう。
故障時に水漏れすると、階下が浸水するなど、近隣住民に迷惑をかけるかもしれません。
定期的にメンテナンスや点検をおこない、水漏れが起こらないようにしましょう。
なお水漏れが発生した際は、火災保険によって補償される場合と、そうでない場合があります。
エコキュートを設置する前に、どのような扱いになるか確認しておくことがおすすめです。
関連記事:エコキュートが水漏れを起こす5つの原因!症状発見時の応急処置も解説
マンションでのエコキュート導入後の騒音対策
マンションでエコキュートを導入したあとは、騒音に注意しましょう。
エコキュートには、独特の機械音があり、これが近隣住民に迷惑をかけることも。
特に世帯同士の物理的な距離が近くなるマンションでは、より一層注意する必要があります。
具体的な騒音対策として以下があげられます。
- 隣の部屋と距離を置く
- 防音フェンスや防汚シートを使う
- 防振ゴムを使う
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
マンションに限らず、エコキュートの騒音について詳しく知りたい方は、ぜひ下記記事もあわせてご覧ください。
【関連記事】エコキュートは騒音対策が必須!苦情・トラブルを避けるための対策9選!
隣の部屋と距離を置く
まずエコキュートと隣の部屋の距離を、しっかりと置くようにしましょう。
例えば、隣の部屋に沿うようにエコキュートを設置すると、騒音が伝わりやすいです。
しかしベランダの真ん中に設置するなど工夫すれば、ある程度騒音を遠ざけることができるでしょう。
ただしマンションなどの集合住宅では設置場所が限定されており、距離を置くにも限界があります。
設置場所については、業者とよく相談しましょう。
防音フェンスや防音シートを使う
防音フェンスを使うのも有効です。
設置場所が限られているマンションでは、このような防音器具を使うのが重要になるでしょう。
防音フェンスとは、音を吸収して中和する柵のようなもので、設置しておけば、騒音をある程度緩和できます。
ただし防音フェンスの設置には、10万円ほどの費用がかかる点に注意しましょう。
防音シートは、貼り付けた場所から発生する音を吸収するパネルのようなものです。
防音シートをヒートポンプユニットなどに貼り付ければ、騒音が発生しにくくなります。
防振ゴムを使う
防振ゴムを使う方法もおすすめです。
防振ゴムとは、家具と外壁などとの間に挟み、摩擦を起こすことで振動を軽減するグッズです。
これがあれば、エコキュートが振動する際に生じる音をおさえられます。
もちろん、振動による揺れを防ぐことも可能です。
しかし、防振ゴム単体では、防音効果はそこまで高くありません。
防音シートなどと組み合わせて、防音効果を高めましょう。
マンションでのエコキュート導入に関するよくある質問
ここではよくある質問に回答します。
- マンション住まいでエコキュート導入で補助金は利用できる?
- 後付けはできる?
- 室内にも設置できる?
- 騒音に関して苦情が入ったらどうする?
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
マンション住まいでエコキュート導入で補助金は利用できる?
マンションへのエコキュート導入でも補助金が利用できます。
例えば、経済産業省の給湯省エネ2024事業では、1台あたり8〜13万円の補助金を受け取ることが可能です。
マンションでエコキュートを導入する場合、可能な限り補助金を使うようにしましょう。
エコキュートは後付けできる?
エコキュートの後付けは可能です。
ただしマンションの場合は、管理会社の許可を取る必要があります。
許可がえられてから、取付工事を実施するようにしましょう。
エコキュートは室内にも設置できる?
部分的には室内に設置できます。
エコキュートはリモコン・貯水タンク・ヒートポンプ3つのユニットから構成されます。
うちリモコンは室内にしか設置できず、ヒートポンプは必ず室外に設置します。
ただし貯水タンクは、室内に設置することも可能です。
騒音に関して苦情が入ったらどうする?
騒音に関して苦情が入った場合、以下のように対応しましょう。
- 防音シートをはじめとした騒音対策を追加する
- 深夜帯などの運転を控えるようにする
場合によっては、設置場所を再検討する必要があるかもしれませんが、まずは最大限の対応をおこないましょう。
まとめ:マンションでもエコキュートは導入できるが騒音に注意!
この記事では、マンションでのエコキュート導入に関して解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしましょう。
- マンションでもエコキュートは導入できる
- 事前の許可や設置スペースの確認は必要になる
- マンションで導入する場合は、騒音対策が必須になる
- 防音フェンスや防音シートなどを活用すると効果的
- 水漏れや転倒などにも注意する
マンションでもエコキュートは導入できますが、集合住宅特有の事前確認や隣部屋への配慮などが必要です。
きちんと確認してから、エコキュートを導入するようにしましょう。
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※1 ※2 ※3 注意事項はこちら
※1 経済産業省の給湯省エネ事業2024の補助金対象のエコキュート(以下EQ)への交換における補助額であり、電気温水器からEQの交換の場合最大18万円支給されます。
EQからEQの場合は最大13万円となります。
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