エコキュートの動作音はうるさい？異音が気になる際の対処法

「エコキュートの動作音はどれくらいうるさいの？」
「隣家とのトラブルになることはある？」
「どうすれば、エコキュートの動作音を抑えられる？」

このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか？

エコキュートには一定の動作音があり、暮らしに影響をおよぼすことがあります。

しかし、防音対策を実施すれば、その影響を最小限に抑えることは可能です。

この記事ではエコキュートの動作音に関するトラブルや対処法などを解説するので、参考にしてください。

エコキュートの動作音はどれくらいうるさい？

エコキュートの動作音は、日本冷凍空調工業会の資料によれば40デシベル程度です。

40デシベルは日常会話やエアコンの室外機の動作音と同程度とされ、通常はさほど気になるものではありません。

しかしヒートポンプユニットと生活範囲の距離が近い場合などはより強く音を感じるため、悪影響が生じる可能性があります。

また動作音とともに伝わる振動も、トラブルの原因になりえます。

エコキュートの動作音で考えられるトラブル例

エコキュートの動作音により、以下のトラブルが発生する可能性があります。

• 睡眠が妨害される
• 住宅自体が振動する
• 周辺から苦情が入る
• 子育てやペットの飼育に問題が生じる

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

睡眠が妨害される

エコキュートの動作音で、睡眠が妨害される可能性があります。

夜間はほかの生活音が少なく、動作音に意識が向きやすく、ストレスを感じやすいです。

また、エコキュートで夜間の沸き上げを実施するケースが多いため、睡眠の質が低下するのはありがちな問題といえるでしょう。

また、振動が強くなったときに、それに気づいて起床してしまうなどの問題も予想されます。

住宅自体が振動する

エコキュートの動作により、住宅自体が振動するケースがあります。

エコキュートは動作する際に若干の振動を発生させ、設置状況によってはそれが住宅に伝わってしまいます。

特に木造住宅や、設置面がやわらかな場合は、振動が問題になりやすいでしょう。

周辺から苦情が入る

エコキュートの動作音に対して、周辺から苦情が入る可能性もあります。

動作音は、隣家や集合住宅の隣室にもある程度響いてしまいます。

あまりにも大きな動作音が響くと、「エコキュートの音をどうにかしてほしい」などと言われてしまうかもしれません。

【関連記事】エコキュートは騒音対策が必須！苦情・トラブルを避けるための対策9選！

子育てやペットの飼育に問題が生じる

エコキュートの動作音が、子育てやペットの飼育に悪影響を及ぼすことがあります。

特に乳児は些細な音にも敏感なため、夜泣きなどが増えるかもしれません。

また猫や犬のように聴覚が発達しているペットも、エコキュートの動作音によってストレスを感じる可能性があります。

エコキュートの動作音がうるさい3つの原因

エコキュートの動作音がうるさくなる原因として、以下があげられます。

• 設置場所が適切ではない
• 経年劣化による動作音が増幅する
• 機種やスペックの性能が動作音の大小にあらわれる

設置場所が住宅から近いと、動作音が伝わりやすいです。

また、エコキュートが経年劣化すると、動作音が大きくなることも。

さらにエコキュートの機種やスペックによっては、やや動作音が大きく聞こえるかもしれません。

エコキュートの動作音がうるさい場合の対処法

エコキュートの動作音がうるさい場合、以下の対処法が考えられます。

• 防音シートを貼る
• 防音壁を設置する
• 振動が伝わりにくい設置箇所を選ぶ
• 本体を住宅から離れた場所に設置する
• 本体を通気口やダクトから離れた場所に設置する
• 夜間の沸き上げを避ける
• 定期的なメンテナンスを実施する

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

防音シートを貼る

まず、防音シートを貼る方法が考えられます。

防音シートを本体や設置面、住宅の壁面などに貼り付ければ、音が吸収されます。

防音シートは、ホームセンターなどで安く購入可能。

特に金属やコンクリートなど、音を反射しやすい部分に貼り付けるとよいでしょう。

防音壁を設置する

防音壁を設置して、エコキュートの動作音を遮断する方法もあります。

防音壁とは、エコキュートの目の前に設置する立て看板のような設備。

これを設置すれば、動作音の拡散を大幅に制限できます。

ただし防音壁を設置するには、ある程度のスペースが必要です。

設置する余裕がなければ、防音シートの貼り付けなどを検討するとよいでしょう。

振動が伝わりにくい設置箇所を選ぶ

エコキュートを、振動が伝わりにくい場所に設置するのも有効です。

例えばゴムマットや防振材の上なら、振動はさほど発生しません。

振動が減少すれば動作音も小さくなるため、防音効果が期待できます。

これからエコキュートを設置する場合は、設置場所を十分に検討しましょう。

本体を住宅から離れた場所に設置する

エコキュートを、住宅から離れた位置に設置するのも有効です。

特にリビングや寝室など、動作音が伝わると問題が起こりやすい間取りとは距離を置きましょう。

一方で、住宅から距離を取ると隣家への影響が増大する可能性があります。

設置場所周辺の環境に鑑み、もっとも動作音の影響が小さい場所を選びましょう。

本体を通気口やダクトから離れた場所に設置する

エコキュートを通気口やダクトから離れた場所に設置すると、動作音を回避しやすいです。

エコキュートの動作音は、通気口やダクトを介しても伝わります。

しかしそこから距離を置けば、動作音の影響をある程度制限できるでしょう。

夜間の沸き上げを避ける

エコキュートで沸き上げする場合は、可能な範囲で夜間を選びましょう。

日中はほかの生活音があるため、体感的に動作音の影響を感じにくいです。

この場合、タイマーで日中に沸き上げが実施されるように設定するとよいでしょう。

一方で沸き上げのタイミングを変えると、生活リズムと給湯可能なタイミングがずれ、いわゆる湯切れを起こす可能性があります。

動作音の防止と入浴習慣、それぞれのバランスを鑑み、最適な沸き上げ時間を見つけましょう。

定期的なメンテナンスを実施する

経年劣化による動作音の増大を防ぐため、定期的なメンテナンスを実施するのも重要です。

例えば、内部のファンやコンプレッサーが古くなると、動作音が大きくなる可能性があります。

しかし定期的なメンテナンスをすれば、経年劣化した部品の交換を早められ、動作音の発生を抑えることが可能です。

定期メンテナンスに関しては、「エコキュートのメンテナンス方法は？お手入れのペースや具体的な掃除のやり方を解説」を参考にしてください。

エコキュートの動作音に関するよくある質問

本記事では、エコキュートの動作音に関して解説しました。

ここではよくある質問に回答します。

• 隣のエコキュートがうるさい場合は？
• エコキュートの動作音が大きくなったら？
• エコキュートの騒音で訴訟になったことはある？

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

Q.隣のエコキュートがうるさい場合は？

A.隣の家などのエコキュートがうるさい場合は、まず家主に相談する必要があります。

動作音が発生している時間帯や状況などを具体的に伝えれば、誠意を持って対応してもらえるでしょう。

当事者間で解決できない場合、管理組合や自治体に相談する必要があります。

注意したいのは、家主に相談する際に感情的になると、問題の解決が難しくなる点。

エコキュートの動作音に関して話し合う場合は、感情的にならず、事実に基づいて冷静に話し合うのが重要です。

Q.エコキュートの動作音が大きくなったら？

A.エコキュートの動作音が大きくなった場合、ファンやコンプレッサーの経年劣化や、何らかの故障が考えられます。

動作音の影響が大きい場合、メーカーや設置業者に連絡しましょう。

エコキュートに何らかの問題があった場合、修理を依頼します。

動作音が増大した状態で放置すると、さらなる騒音問題や重大な故障につながるかもしれません。

異常があったら、ただちに相談するようにしましょう。

Q.エコキュートの騒音で訴訟になったことはある？

A.エコキュートの動作音を騒音問題とし、訴訟に発展した事例は存在します。

判例タイムズ1249号に、具体的な判例が記録されています。

同資料によれば、エコキュートの低周波音により損害を被った者が、被告に対して損害賠償を求めたとのこと。

原告の訴えは認められ、「低周波音は、一般的に許容される水準を超えていた」とする趣旨の判決が下されています。

しかしエコキュートの騒音に関する訴訟事例は数が少なく、よほどのことがなければ法的問題には発展しないと考えられるでしょう。

まとめ：エコキュートの動作音には適切な対処が必要

この記事では、エコキュートの動作音に関して解説しました。

最後に重要なポイントをおさらいしましょう。

• エコキュートの動作音は40デシベル程度で、特別に大きな音を立てるわけではない
• しかし、環境次第で騒音トラブルになることも
• 振動や動作音が、生活や子育てに悪影響をおよぼす場合がある
• 動作音がうるさい主な原因は、設置場所・経年劣化・機種の性能
• ただし、防音シートや防音壁の設置、沸き上げ時間の調整で改善できる
• 異常な動作音は早めにメーカーや業者に相談するのが大切
• 訴訟事例もあるため、問題が生じたら真摯に対応する

エコキュートの動作音はさほど大きくありませんが、設置場所や隣家との距離感によっては悪影響が生じます。

問題がある場合は、状況に応じた対処法を取りましょう。

特に隣家から苦情があった場合は、真摯に対応するのが大切です。