エコキュートを昼間に沸かす設定方法は?電気代やメリット・デメリットを徹底解説
エコキュートは通常、電気料金が安い深夜時間帯にお湯を沸かすのが一般的です。
しかし、在宅時間の増加やライフスタイルの変化により、昼間にお湯を追加で沸かす方も増えています。
エコキュートを昼間に沸かすことは、一見するとデメリットのように思えませんか?
しかし、適切な設定をおこなえば、昼間の沸き上げでもコスト面でメリットが期待できます。
この記事では、エコキュートを昼間に沸かすメリット・デメリットを解説し、メーカー別の具体的な設定方法や季節に応じた効率的な使い方を紹介します。
昼間のお湯不足でお困りの方や、太陽光発電との連携で光熱費の節約を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートを昼間に沸かすメリット
エコキュートを昼間に沸かすと、次のようなメリットが期待できます。
- 外気温が高い昼間は熱交換効率がよく、省エネ効果が高まる
- 太陽光発電と組み合わせることで、余剰電力を有効活用できる
- 使用時間に合わせた沸き上げが可能で、保温ロスを減らせる
それぞれ解説していきます。
昼間は少ない電力でお湯を沸かせる
昼間は気温が高いため、外気の熱を効率的に利用できます。
夜間と比べて水温も高く、より少ない電力消費でお湯を沸かすことが可能です。
実験結果によると、昼間運転は夜間運転と比較して平均で11%程度の省エネ効果があると確認されています。
保温にかかるエネルギーを減らせる
一般的に夜間にお湯を沸かす場合、翌日の使用まで長時間の保温が必要です。
しかし、昼間に沸かすことで、使用時間までの保温時間を大幅に短縮できます。
その結果、タンク内のお湯の温度を維持するために使用される、保温用の電力消費をおさえられるでしょう。
とくに冬場は、保温時間を短くすると、余分な電力消費を防げます。
太陽光発電の余剰電力を活用できる
太陽光発電を設置している家庭では、昼間の余剰電力をエコキュートの沸き上げに効果的に活用できます。
10時から16時頃は太陽光発電の発電量が最も多くなる時間帯です。
この時間帯にエコキュートの沸き上げを設定すると、自家発電した電力を無駄なく使用できるでしょう。
また、固定価格買取制度(FIT)による売電期間が終了した後も、余剰電力を自家消費することで、電気代の節約につながります。
【関連記事】エコキュートと太陽光発電の連携で光熱費を節約!メリットとデメリットを解説
エコキュートを昼間に沸かすデメリット
エコキュートを昼間に沸かすことには、光熱費の面でのデメリットがあります。
次の点について注意が必要です。
- 天候が不安定な時期は、太陽光発電の効率が低下し、電気代が予想以上にかかる
- 太陽光発電を利用していない場合、昼間の高い電気料金で運転することでコストが増加
デメリットを詳しくみていきましょう。
天候の影響で電気代が増加する
太陽光発電を利用していても、曇りや雨の日は発電量が減少し、電力会社からの購入が増えて電気代が上がります。
とくに冬場は日照時間が短く、発電効率も低下するため、安定した運用が難しいです。
太陽光発電なしでは電気代がかさむ
太陽光発電を導入していない場合、昼間の電気料金単価は夜間と比べて割高です。
たとえば、東京電力エナジーパートナーが提供しているオール電化向けの電力プランでは、
- 昼間の電気代単価:35.76円/kWh
- 夜間の電気代単価:27.86円/kWh
この差により、昼間に沸き上げをおこなうと電気代が約28%も高くなります。
オール電化住宅で太陽光発電を設置していない場合、電力会社からすべての電力を購入する必要があるため、季節によって光熱費が上昇することがあります。
そのため、太陽光発電がない場合は、基本的に深夜の時間帯にお湯を沸かすほうがお得です。
【参考】東京電力エナジーパートナー株式会社「スマートライフ(オール電化)|電気料金プラン」
エコキュートを昼間に沸かす設定方法
エコキュートを昼間に沸かすためには、適切な設定が必要です。
ここでは、具体的な設定方法について解説します。
エコキュートの沸き上げ時間や設定方法に関して詳しく知りたい方は、下記記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの沸き上げとは?かかる時間や時間設定・節約方法も解説
昼間に沸かす基本的な設定手順
エコキュートを昼間に沸かすには、主に3つの設定方法があります。
- 昼間シフト設定
太陽光発電の余剰電力を活用する設定
夜間の沸き上げ量をおさえ、昼間に沸き上げをおこなう
設定は夜間時間帯開始前におこなう必要がある - ピークカット設定
電力使用量が多い時間帯を避けて沸き上げをおこなう設定
電気料金が高い時間帯を避けることで、コストをおさえられる - 電力制度設定
契約している電力プランに合わせて沸き上げ時間を設定
マニュアルで時間帯を調整することも可能
以上が基本的な設定方法です。
たとえば、パナソニック(HE-L46KQ)の「昼間シフト設定」を想定した場合。
昼間の沸き上げ設定をおこなうには、天気予報を確認して以下の手順を実行します。
- 翌日の天気予報を確認
晴れる日を予測し、太陽光発電が期待できる場合に設定スタート - リモコンの操作
「メニュー」ボタンを押し、沸き上げ設定画面に移動
「ソーラーチャージ設定」または「昼間沸き上げ」オプションを選択
「1回設定」を選び、沸き上げる時間帯を指定
(例)10:00~14:00
設定を確定し、太陽光発電の利用マークを確認 - 手動設定(オプション)
夜間の沸き上げを休止し、翌朝に手動で沸き上げを開始
発電量が安定していることを確認後、リモコンの「沸き上げ」ボタンを操作
以上が基本的な設定方法です。
それでは次に、各メーカーの具体的な設定手順をみていきましょう。
メーカー別の設定方法
エコキュートのメーカーによって設定の詳細が異なります。
表を参考にしてください。
メーカー | 設定方法の特徴 |
ダイキン | 「昼間シフト機能」による設定 |
日立 | 「日立エコキュートアプリ」でスマートフォンから遠隔設定 |
パナソニック |
|
三菱 | 「お天気リンク」機能で天気予報をもとに自動設定が可能 |
東芝 | 「光タッチリモコン」で昼間の沸き上げ時間帯を簡単に設定 |
各メーカーには独自の設定方法や特徴があり、お使いの機種に応じて適切な設定が可能です。
詳しくは、ご利用になるエコキュート機種の説明書をご覧ください。
沸き上げモードの種類と選び方
沸き上げモードにはいくつかの種類があり、目的や電力料金に応じて選択します。
- 通常モード
夜間電力を使用してお湯を沸かす(コストが安い夜間に最適) - ソーラーチャージモード
太陽光発電の余剰電力を利用して昼間に沸き上げをおこなうモード
太陽光発電システムを導入している家庭におすすめ - 手動モード
必要に応じてリモコンから沸き上げを開始する方法
太陽光発電の状況を確認しながら最大限節約したい場合に適用 - 連続設定モード
毎日同じ時間帯に沸き上げをおこなうモード
(晴れの日が多い季節に便利ですが、雨天時には非効率になる場合があるため注意)
このように、エコキュートを昼間に沸かすための設定方法は、各メーカーや機種によって異なります。
詳しい設定手順については、お使いの機種の取扱説明書を確認しましょう。
昼間沸かしの上手な使い方
エコキュートの昼間沸かしを効果的に活用するには、季節や生活スタイルに応じた適切な設定が重要です。
ここでは、季節別の最適な温度設定や、家庭の生活パターンに合わせた運用方法を詳しく説明します。
また、お湯切れを防ぐためのコツも紹介します。
季節別の最適な温度設定
エコキュートの温度設定は季節によって調整すると効率的です。
最適な温度設定は、表のとおりです。
季節 | 推奨設定温度 | 特記事項 |
春・秋 | 50度〜55度 | 朝晩の冷え込みがある日は少し高めに設定 |
夏 | 50度 | 外気温が高く効率がいいため、昼間の沸き上げも効果的 |
冬 | 60℃ | 外気温が低いため、昼間の暖かい時間帯での沸き上げを検討 |
以上のように、季節に応じた適切な設定で効率的な運用が可能です。
それでは次に、ご家庭の生活スタイルに合わせた設定パターンを紹介します。
生活スタイル別おすすめの設定パターン
エコキュートの昼間沸かしは、家族構成や生活リズムに応じて設定を変更しましょう。
【在宅勤務の家庭】
- 昼間の使用量が多いため、太陽光発電との連携を検討
- 使用パターンに合わせて昼間シフトを活用
【共働き家庭】
- 深夜のみの沸き上げを基本に設定
- 休日は昼間の使用量に応じて設定を変更
このように、生活スタイルに合わせた設定をおこなうと、より効率的にエコキュートを活用できます。
湯切れ防止のコツ
湯切れを防ぐためのコツは、適切な設定と使用パターンの把握が重要です。
次のポイントを参考にしてください。
- 使用量を学習する機能を活用
- 来客時や特別な予定がある場合は事前に設定を変更
- 追い焚きの代わりに高温足し湯を使用
- 使用パターンに合わせて沸き上げ時間を調整
- 天候不安定な場合は夜間沸き上げを中心に設定
これらのコツを意識することで、湯切れのリスクを最小限におさえられるでしょう。
エコキュートのお湯切れが起きる原因や対処方法を詳しく知りたい方は、下記記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの湯切れの待ち時間は?目安や湯切れ防止策を紹介!
エコキュートの昼間沸かし|賢い使い方で光熱費を節約しよう!
エコキュートを昼間に稼働させることで、効率的なエネルギー利用と光熱費の節約が期待できます。
太陽光発電を活用した昼間の運転は、売電価格が下がる中で注目されています。
また、昼間の高気温を利用した効率的な稼働や、保温エネルギーの削減もメリットです。
一方で、電気代や天候に左右される点、太陽光発電の有無による影響も考慮する必要があります。
昼間沸かしを効果的に活用するためには、次のポイントをおさえましょう。
- 時間設定やモード選択を活用して生活スタイルに合わせる
- 太陽光発電がある家庭では、発電ピークを活用して余剰電力を最大限に利用する
- 季節や家族のライフスタイルに応じた最適な設定で湯切れを防ぐ
これらを実践することで、エコキュートの性能を最大限引き出し、快適な生活とコスト削減を両立できます。
「昼間沸かし」を導入して、賢く光熱費を節約しましょう。
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