寒冷地仕様のエコキュートの選び方とおすすめメーカー5選!価格差や注意点を徹底解説

「エコキュートの寒冷地仕様は通常仕様と何が違うんだろう?」
「エコキュートの寒冷地仕様の選び方を知りたい」
寒い地域でエコキュートの導入を検討している方で、このような疑問を持つ方は少なくありません。
この記事では、エコキュートの寒冷地仕様と通常仕様の違いやメリットを解説しています。
他にも、寒冷地仕様のエコキュートの選び方や注意点も紹介。
エコキュートを寒冷地仕様にすべきか迷っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
エコキュートの寒冷地仕様とは?
寒冷地仕様のエコキュートとは、極寒環境でも凍結しにくく、安定してお湯をつくれるように設計された専用モデルです。
通常仕様は外気温が−10℃前後までが使用の目安ですが、寒冷地仕様は−25℃の低温まで対応可能です。
ヒートポンプ内部の凍結防止ヒーターや着雪対策、風呂配管の循環運転など、寒さに強い仕組みが標準装備されています。
ながお
安心して冬を乗り越えるためにも、まずは「寒冷地仕様の必要性」を把握することから始めましょう。
エコキュートの寒冷地仕様と通常仕様の違いは3つ


寒冷地仕様のエコキュートは、通常仕様と以下の3点で違います。
- 凍結防止対策の有無
- 該当するエリア
- 価格差|約5万円
それぞれ詳しくみていきましょう。
凍結防止対策の有無
まず違うのは、凍結防止対策の有無です。
例えば、ダイキンの寒冷地仕様のエコキュートは、以下の凍結防止機能を備えています。
| 対象の機器 | 機能名称 | 詳細 |
| ヒートポンプユニット | あらかじめ霜取り | 着雪状況を自動で判断して、除雪運転をおこなう。 |
| 着雪防止ファン制御 | 外気温が0度以下で運転しないとき、ファンを動かして着雪を防止する。 | |
| ドレンパンヒーター標準装備
(除霜時のみ通電) |
必要に応じてヒーターを動かして除雪する。 | |
| 貯湯ユニット | 凍結防止ヒーター | 機内の配管をヒーターで加熱して凍結を防止する。 |
| 風呂配管凍結防止運転(フルオート限定) | 風呂の配管にお湯を循環させて凍結を防止する。 | |
| ヒートポンプユニット配管凍結防止運転 | お湯を循環させてヒートポンプユニットの配管凍結を防止する。 |
また、以上の対策に加えて配管を断熱材で覆い、凍結を防止できるように徹底します。
次は、寒冷地仕様のエコキュートが対応できる地域をみていきましょう。
【参考】ダイキン公式サイト「寒冷地仕様」
該当するエリア
寒冷地仕様が必要なエリアは、ダイキンによる公式地域区分(1〜3地域)や最低気温が−25℃前後まで下がる地域が目安になります。


【出典】ダイキン工業株式会社「寒冷地仕様|エコキュート」
北海道全域はもちろん、道北・道東・オホーツク沿岸などは特に冷え込みが厳しく、通常仕様では凍結リスクが高まります。
東北では青森(津軽・下北・八戸)、岩手の内陸部、秋田の山間部などが代表的な寒冷地です。
また、北信越では長野(北信・東信・中信の高地)や新潟(上越・中越の豪雪地域)が該当し、日本海側の豪雪地帯も寒冷地仕様が推奨されます。
居住地域が該当するか判断に迷うときは、「最低気温や積雪量の目安、地域区分(1〜3地域)」を参考にしつつ、メーカーや専門業者へ相談するのが確実です。
価格差|約5万円
寒冷地仕様のエコキュートは、通常仕様よりも約5万円高いですが、なかには通常仕様より安いものもあります。
日本の代表的なメーカーにおける、価格差の目安をまとめました。
| メーカー名 | 寒冷地仕様の価格 | 通常仕様の価格 |
| ダイキン | 127~142万円 | 122~153万円 |
| 日立 | 124~147万円 | 120~142万円 |
| パナソニック | 135万円 | 130万円 |
| 三菱電機 | 147万円 | 142万円 |
| コロナ | 145万円 | 140万円 |
※メーカーの希望小売価格(税込)
機種の世代によっては、ダイキンのように最新の通常仕様が寒冷地仕様より高いケースもあります。
寒冷地仕様を選ぶときは、購入費用を抑えられるように各メーカーの価格差を比べてみましょう。
【参考】ダイキン公式サイト「ダイキンエコキュートカタログ」
【参考】日立公式サイト「寒冷地仕様(-25度対応)」「一般地仕様(-10度対応)」
【参考】パナソニック公式サイト「JP シリーズ ウルトラ高圧 フルオート」「FP シリーズ 寒冷地向け ウルトラ高圧 フルオート」
【参考】三菱電機公式サイト「三菱Pシリーズ(寒冷地向け)」「三菱Pシリーズ(一般地向け)」
【参考】コロナ公式サイト「プレミアムエコキュート【寒冷地用 / フルオート】」「プレミアムエコキュート【一般地用 / フルオート】」
寒冷地仕様のエコキュートで得られる3つのメリット


エコキュートの寒冷地仕様のメリットは、主に下記の3点です。
- 寒い地域でもエコキュートが使える
- 電気温水器やガス給湯器よりも電気代が安くなる
- 災害時の非常用水を用意できる
1つずつ詳しく解説します。
寒い地域でもエコキュートが使える
寒冷地仕様のエコキュートは、青森や新潟、岩手などの寒さが厳しい地域でも使えるのがメリット。
エコキュートには、追い焚きや自動のお湯はり機能以外にも次のような便利機能があります。
- 自動で浴そうを掃除できる
- 外出先から遠隔操作してお湯はりできる
- 自動で栓を閉じてお湯はりを開始できる
ガス給湯器も追い焚きや湯はりを自動化できますが、エコキュートはさらに便利な機能を利用可能です。
寒い時期に入浴の準備を少しでも早く済ませたい方は、寒冷地仕様のエコキュートを導入しましょう。
電気温水器やガス給湯器よりも電気代が安くなる
通常・寒冷地の仕様を問わず、エコキュートは電気温水器やガス給湯器よりも電気代を安くできる可能性があります。



年間4~10万円ほど節約できれば、食費や旅行費・教育費などに充てられるでしょう。
電気代などのランニングコストを抑えたい方には、エコキュートがおすすめです。
【参考】パナソニック公式サイト「低ランニングコスト」
災害時の非常用水を確保できる
エコキュートの強みの1つは、災害時の非常用水を確保できることです。
エコキュートは地震や台風の警報を検知すると、自動で満タンまで貯湯します。



エコキュートがあれば非常用水を確保して、体を洗ったりレトルト食品を作ったりと、災害時の生活を安定させることができます。
【参考】農林水産省「発災後3日分の備え 《水+熱源+9食》 5 発災」
寒冷地仕様のエコキュートは必要?購入前の5つの注意点


寒冷地仕様のエコキュートを購入する前に、5つの注意点を確認する必要があります。
- -25度以下の地域には設置できない
- 除雪や霜取りが負担になる
- 寒冷地はエコキュートの給湯効率が下がる
- 通常仕様に比べて価格が高くなりやすい
- 屋内の広いスペースが必要になる
エコキュートの寒冷地仕様は、場合によってはコストや日常生活の負担が増えるかもしれません。
これから解説する注意点を押さえて、エコキュートで後悔しない選び方を身につけましょう。
-25度以下の地域には設置できない
寒冷地仕様のエコキュートが使えるのは、外気温が-25度までの環境です。



寒冷地仕様のエコキュートが使えるかどうかは、専門業者に相談しましょう。
除雪や霜取りが負担になる
着雪が多ければ除雪や霜取りの機会が増えてしまい、身体的にも負担がかかります。
寒冷地仕様のエコキュートには、付着した雪を自動で除去する機能がありますが、量が多すぎれば手作業で落とさなければなりません。
着雪を放置していると、部品の凍結が起きるリスクがあります。
寒冷地仕様のエコキュートを導入するときは、気温だけでなく降雪量も考慮しましょう。
寒冷地はエコキュートの給湯効率が下がる
エコキュートは大気の熱を利用してお湯を作るため、寒冷地では給湯効率が下がります。
通常仕様に比べて効率の低さはネックですが、ガス給湯器や電気温水器に比べればコスト面で勝る可能性があります。
実際、パナソニックが公開しているデータでは、北海道や東北エリアのランニングコストはガス給湯器の約半分です。
ただし、地域の気温や住宅の消費電力によってランニングコストは変わります。
メーカーが公表しているコストは、あくまで目安としておきましょう。
通常仕様に比べて価格が高くなりやすい
寒冷地仕様のエコキュートは、通常仕様よりも価格が高くなりがちです。
約5万円高くなるため、導入費用で悩む方は多いでしょう。
とはいえ、ダイキンのAシリーズのように、最新の通常仕様より安くなる場合もあります。
寒冷地仕様を選ぶときは、各メーカーのモデルと価格を比べましょう。
屋内の広いスペースが必要になる
寒冷地仕様のエコキュートは-20度以下の環境では、貯湯ユニットを屋内の広いスペースに設置しなければなりません。
例えば、ダイキンの「EQ46XFHV」の貯湯ユニットのサイズは、横幅630mm×奥行730mm×高さ2,175mmです。
点検用のスペースも必要になるため、実際には次の数値ほどの広さが求められます。
「横幅650mm×奥行1,300mm×高さ2,500mm」
機種やメーカーによって必要なスペースは変わるため、エコキュートを選ぶ際は専門業者への相談がおすすめです。
エコキュートを屋内に設置する際のメリットやデメリットなど、詳しい情報は、下記の記事をご参照ください。
【関連記事】エコキュートを屋内設置するメリット・デメリット|室内タイプの注意点も解説!
【3つの手順】寒冷地仕様のエコキュートの選び方


寒冷地仕様のエコキュートの選び方には、3つの手順があります。
- エコキュートの給湯方式を選ぶ
- 貯湯タンクのサイズを選ぶ
- エコキュートの搭載機能で選ぶ
それぞれの要点を確認し、エコキュートの選び方をマスターしましょう。
エコキュートの給湯方式を選ぶ
まず選ぶのは、エコキュートの給湯方式です。
エコキュートは、給湯機能ごとに3つの種類があります。
| 形式 | 機能の詳細 |
| フルオート | 保温・お湯はり・足し湯・浴そうの洗浄などを自動でおこなう。 |
| オート | 設定した湯量や温度でお湯はりする。 |
| 給湯専用 | 蛇口を操作してお湯はりする |
もっとも便利なのはフルオートタイプで、入浴の準備をほぼ自動でおこなえるため、家事の手間を減らしたい方におすすめ。
オート・給湯専用になると、浴そう周りの作業の効率化は落ちますが、20万円ほど安くなる可能性があります。
エコキュートを導入する方は、家族と費用面について相談しましょう。
貯湯タンクのサイズを選ぶ
給湯方式の次に決めるのは、貯湯タンクのサイズです。
貯湯のサイズは、使用人数ごとに次の目安があります。
- 3~5人:370L
- 4~7人:460L
ただし、家庭で使う湯量によって必要なサイズは変わります。
入浴の機会が多い家庭など、お湯の使用量が気になる方は、メーカーや専門業者と相談するのがおすすめです。
エコキュートの搭載機能で選ぶ
サイズが決まれば、最後にエコキュートの搭載機能を選びます。
エコキュートはさまざまな機能で、家事の手間を減らす手助けをしてくれます。
- アプリで外出先からお湯はりする
- 浴そうの栓を自動で閉めて掃除する
- 災害情報を取得して自動で貯湯する
- 日々のお湯の使用量を計算して、最適な湯量で湯沸かしする
- 太陽光発電システムと連携して、湯沸かしの時間帯を自動で選択する
例えば、帰宅前にスマートフォンで湯はりを指示すれば、帰宅直後の入浴が可能です。
入浴の準備を省き、料理や家族とのコミュニケーションの時間を増やすこともできます。
予算と生活スタイルに合わせて、必要な搭載機能を選びましょう。
寒冷地仕様のエコキュートのおすすめメーカー5選


寒冷地仕様のエコキュートは、下記5つのメーカーがおすすめです。
| メーカー名 | 特徴的な機能の一例 |
| ダイキン | −25℃対応・着雪対策が充実 |
| 日立 | 低温でもパワフル高圧を維持 |
| パナソニック | AI制御で寒冷地でも省エネ |
| 三菱電機 | 冬でも安定した沸き上げ性能 |
| コロナ | 豪雪地帯に強い凍結対策 |
寒冷地仕様のエコキュートも、メーカーごとに特色が違います。
- ダイキン:寒冷地向け機能が最も充実
ダイキンは寒冷地仕様のラインナップが豊富で、−25℃対応機種を多数展開しています。ヒートポンプや貯湯タンクに複数の凍結防止ヒーターを搭載し、着雪を感知して自動除雪する機能も強力。外気温が低い地域でも安定してお湯を沸かせるため、北海道・東北・新潟などの極寒エリアでは特に人気です。
- 日立:パワフル高圧で寒冷地でもストレスのない水圧
日立の大きな魅力は「ナイアガラ出湯」による高水圧。寒冷地では配管が冷たくなり水圧が落ちやすいですが、日立はガス給湯器に近い強いシャワーを維持しやすいです。冬にシャワーの勢いが弱くなるストレスを避けたい家庭に向いています。
- パナソニック:AI省エネ性能が寒冷地で威力を発揮
パナソニックはAIが使用状況を学習し、効率のよい時間帯に最適な湯量で沸かすのが特徴。寒冷地では湯沸かし効率が下がりがちですが、このAI制御により電気代の上昇を抑えやすいのが強みです。家族人数が多い家庭や電気代が気になる世帯に向いています。
- 三菱電機:配管洗浄・自動湯はりなど日常の手間が減る
三菱は浴そうの自動掃除や湯はりをまとめて行う機能が魅力。寒冷地は湯温が下がりやすいため、効率よく入浴準備をしたい家庭にぴったりです。また、外気温の低い冬でも安定した沸き上げ性能を確保できるため、東北・北信越のユーザーから支持があります。
- コロナ:寒冷地向けブランドとして信頼が厚い
コロナは新潟県のメーカーで、寒冷地の住宅環境を熟知しています。配管の洗浄が簡単にできる自動洗浄機能や、凍結しにくい構造設計など、寒冷地に適した設計が多数。北海道・新潟・東北などの豪雪地帯では特に評価が高いメーカーです。
各メーカーの詳しい情報を知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:エコキュートのおすすめメーカー5選を徹底比較|特長や利用可能な補助金も解説
寒冷地仕様のエコキュートで電気代を節約しよう!
この記事では、寒冷地仕様と通常仕様のエコキュートの違いをまとめました。
エコキュートは寒冷地でも使えますが、温度条件や屋内のスペースなど、設置するためにはさまざまな条件をクリアしなければなりません。
給湯効率も通常仕様に比べて控えめですが、電気温水器やガス給湯器よりもランニングコストを安くできる可能性があります。
また、浴そうの掃除やお湯はりの自動化など、家事の時間を減らせる機能も満載。
節電や家事の手間を効率化したい方は、寒冷地仕様のエコキュートを導入しましょう。
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