エネファームとは?仕組み・費用・メリットをわかりやすく解説!

エネファームは、家庭で発電しながらお湯をつくれる次世代の給湯システムです。
電気とお湯を同時につくることで光熱費を抑え、環境にもやさしい暮らしを実現できます。
一方で「仕組みが難しそう」「費用が高いのでは?」と感じる人も多いでしょう。
この記事では、エネファームの基本的な仕組みや費用の目安、導入するメリットと注意点をわかりやすく解説します。
 ながお
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エネファームとは?家庭で発電できる給湯システム


【出典】パナソニック公式Webサイト
エネファームは、自宅で発電と給湯を同時におこなう次世代の給湯システムです。
ガスを利用して効率よく電気とお湯をつくる仕組みや、開発の背景をわかりやすく紹介します。
エネファームの仕組みをわかりやすく解説
エネファームは、都市ガスやLPガスに含まれる水素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させて電気をつくる家庭用燃料電池です。


【参考】コージェネ財団公式ホームページ
この発電時に生じる熱を給湯や暖房に利用できるため、エネルギーの無駄がほとんどありません。



発電と給湯を一体化させた「コージェネレーション(熱電併給)」技術によって、省エネ性と快適性を両立した暮らしを実現します。
エネファーム開発の背景と国の取り組み
エネファームは、地球温暖化対策やエネルギー自給率の向上を目的として開発されました。
日本はエネルギー資源を海外に依存しているため、家庭で発電できるシステムはエネルギー安定供給の観点からも重要とされています。
2009年には国の補助金制度が始まり、家庭用燃料電池として一般家庭への普及が本格化しました。
その後、価格の低下や性能向上が進み、現在では脱炭素社会の実現に向けた柱の1つとして注目されています。
エネファームを導入する4つのメリット


エネファームは、電気とお湯を同時につくる効率の高さが魅力です。
ここでは、導入によって得られる主な4つのメリットを具体的に紹介します。
- 光熱費の削減につながる
- 停電時にも一部電力が使える
- CO₂排出量の削減で環境にやさしい
- 補助金制度で導入をサポート
順にみていきましょう。
メリット①:光熱費の削減につながる



さらに、発電時に発生した熱をお湯づくりに再利用するため、従来の給湯器よりもエネルギー効率が高く、光熱費の節約効果が期待できます。
発電量は家庭の使用状況によって異なりますが、電気料金の高騰が続く今、エネファームの自家発電機能は家計にもやさしい選択肢といえるでしょう。
メリット②:停電時にも一部電力が使える
災害時や停電が発生した際にも、エネファームは自立運転機能によって一部の電力を供給できます。
照明やスマートフォンの充電、テレビ視聴など、最低限の生活を維持できるのが大きな安心材料です。
特に地震や台風などの自然災害が多い日本では、停電リスクへの備えとして注目されています。
家庭用蓄電池を組み合わせれば、より安定した電力供給が可能になり、防災面でも強い味方となります。
メリット③:CO₂排出量の削減で環境にやさしい
エネファームは、ガスを使うものの、発電と給湯を同時におこなうためエネルギーの利用効率が高く、二酸化炭素の排出量を大幅に抑えられます。
従来の火力発電による電気を使う場合と比べても、家庭全体でのCO₂排出量を削減可能です。
地球温暖化対策が求められる今、家庭レベルで環境に貢献できる点は大きな魅力です。
サステナブルな暮らしを意識する家庭にとって、エネファームは時代に合った選択といえるでしょう。
メリット④:補助金制度で導入をサポート
エネファームは初期費用が高額ですが、国や自治体による補助金制度の活用により導入負担を軽減できます。
経済産業省が実施する「次世代家庭用燃料電池システム導入支援事業」では、導入費用の一部が補助対象となります。
また、自治体独自の補助を併用できるケースもあります。補助金の詳細や申請条件は地域によって異なるため、導入前に確認しておくことが重要です。
エネファームの国や自治体による補助金に関する詳しい情報は、下記記事をご覧ください。
【関連記事】エネファーム導入時に使える補助金は?給湯省エネ事業と自治体制度を徹底解説【2025年最新】
エネファームの4つのデメリット・注意点


エネファームは多くの利点がありますが、導入時には注意すべき点もあります。
ここでは、導入前に知っておきたい4つのデメリットを紹介します。
- 初期費用が高い
- 設置に条件がある
- 定期メンテナンスや部品の交換が必要
- 環境により発電効果が左右される
順にみていきましょう。
デメリット①:初期費用が高い
エネファームは、本体価格と設置工事を合わせると100~200万円前後が目安となります。



長期的には光熱費の削減効果で回収を見込めますが、短期的には投資的な側面が強い設備です。
導入の際は、補助金やローンなどを活用しながら、ライフプランに合った費用計画を立てることが大切です。
デメリット②:設置に条件がある
エネファームは、都市ガスまたはLPガスの供給がある地域でしか利用できません。
ガス管の引き込みが難しい地域では設置ができず、また本体のサイズも比較的大きいため、戸建てでもスペースの確保が必要です。
屋外に機器を設置する場合、排気の流れやメンテナンススペースも考慮しなければなりません。
導入前には、ガス会社や施工業者に現地調査を依頼し、設置可能かどうかを確認しておくと安心です。
デメリット③:定期メンテナンスや部品の交換が必要



エネファームのメンテナンス費用は、設置後10年間は無料点検である場合が多いですが、10年目以降のメンテナンス費用は有料です。
1回あたり約10万円かかるほか、さらに点検の結果、部品の交換などが必要になると、追加で10~30万円程度の費用がかかる可能性があります。
10年目の総点検後も、5年ごとなどに定期点検が発生し、その都度費用がかかります。
エネファームは設置後20年で発電機能が停止するため、最終的には機器の交換や撤去が必要になることも心に留めておきましょう。
デメリット④:環境により発電効果が左右される
エネファームの発電効率は、使用状況や外気温によって変化します。
例えば、家族が不在でお湯の使用量が少ない日や、気温が高く給湯量が減る季節は発電量が低下しやすくなります。
また、長期間稼働し続けると燃料電池の性能が徐々に低下する場合もあります。
最大限の効果を得るためには、生活パターンに合った運転スケジュールの設定や、機器の状態の定期的なチェックがポイントになるでしょう。
エネファームとエコキュートの違い


エネファームを検討する際によく比較されるのが「エコキュート」です。
ここでは、エネファームとエコキュートの違いを解説します。
- エネルギー源と仕組みの違い
- 初期費用とランニングコストの違い
それぞれみていきます。
エネルギー源と仕組みの違い
エネファームは、ガスから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて電気を生み出す「燃料電池」を採用しています。
一方、エコキュートは電気を利用して空気中の熱をお湯に変える「ヒートポンプ式」です。
つまり、エネファームは「発電+給湯」、エコキュートは「給湯のみ」をおこなうシステムという違いがあります。
電気をつくりながら使えるのがエネファーム、安い深夜電力を使って効率的にお湯をつくるのがエコキュートです。
初期費用とランニングコストの違い
エネファームの導入費用は100~200万円前後が目安で、補助金を利用してもコストは比較的高めです。
これに対して、エコキュートはおおむね40~80万円程度で導入でき、初期費用を抑えやすいのが特徴です。
光熱費のランニングコストを比べると、エネファームはガス代とメンテナンス費がかかる一方で、自家発電により電気代を削減できます。
年間の光熱費合計で見ると、従来型の給湯器よりは安くなるものの、エコキュートのほうが深夜電力を利用できる分、総合的なランニングコストは低く抑えやすい傾向があります。
つまり、光熱費をできるだけ安くしたいならエコキュート、発電による省エネや停電時の安心感を重視するならエネファームが向いています。
エネファームとエコキュートの具体的なランニングコストの比較や、それぞれのメリット・デメリットなど、詳しくは下記記事をチェックしてください。
【関連記事】エネファームとエコキュートどっちを選ぶ?仕組みやコスト・メリットを徹底比較!
エネファームが向いている家庭・向いていない家庭


エネファームはすべての家庭に適しているわけではありません。
ライフスタイルや住環境によって向き・不向きがあります。
ここではその特徴を紹介します。
エネファームが向いている家庭
エネファームは、都市ガスまたはLPガスが利用できる戸建て住宅に最適です。
特に、日中も在宅している家庭や、家族の人数が多くお湯の使用量が多い世帯では高い効果を発揮します。



また、災害対策を重視する家庭にも向いており、停電時の自立運転機能によって最低限の電力を確保できます。
省エネ性だけでなく、防災面での安心を求める家庭におすすめです。
エネファームが向いていない家庭



さらに、ガスが利用できない地域や、集合住宅のように設置スペースが限られる環境では導入が難しいケースもあります。
日中の在宅時間が短く、電気やお湯の使用量が少ない家庭では発電効果を十分に発揮できません。
費用対効果を重視する場合は、初期費用が40~80万円程度で導入できるエコキュートのほうが現実的です。
家庭のライフスタイルに合わせた比較検討が重要です。
光熱費をできるだけ抑えたい方や、オール電化住宅を検討している方、あるいはオール電化を採用されている方はこちらの記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートを導入してオール電化住宅に!メリットやデメリット・費用を解説!
エネファームに関するよくある質問


ここでは、エネファームを検討している人からよく寄せられる質問を紹介します。
- エネファームが普及しない理由は何ですか?
- エネファームは何年で元がとれますか?
- エネファームを使うとガス代が高くなるのですか?
- エネファームは10年後にいくらくらいかかりますか?
順にみていきましょう。
Q1.エネファームが普及しない理由は何ですか?
最大の理由は、初期費用の高さと設置条件の制限です。
一般的な給湯器に比べて導入費用が100~200万円前後と高く、補助金を利用しても負担が残ります。
また、ガスが使えない地域やスペースに余裕のない住宅では設置が難しい点も、普及を妨げている要因です。
ただし、政府の支援やメーカーのコスト削減努力により、価格は徐々に下がりつつあります。
今後、普及が加速する可能性も十分あります。
Q2.エネファームは何年で元がとれますか?
家庭の使用状況やガス料金、電気料金によって異なりますが、おおよそ10~15年程度で初期費用を回収できるケースが多いです。
発電による電気代削減と、給湯効率の向上で光熱費を抑えられる一方、メンテナンス費や部品交換費も発生します。
補助金を活用すれば回収期間を短縮できますが、短期的な節約よりも長期的なエネルギー効率や環境貢献を重視して導入を検討すると良いでしょう。
Q3.エネファームを使うとガス代が高くなるのですか?
エネファームはガスを燃料として使うため、ガス代は増加します。
しかし、自宅で発電した電気を使えるため、電気代が減少し、結果的に光熱費全体では節約効果が期待できるのが特徴です。
特に電気使用量が多い家庭ほど、自家発電による経済効果が高くなります。
ガス代の増加分を上回る電気代削減を実現できれば、トータルで家計にやさしいエネルギーシステムといえるでしょう。
Q4.エネファームは10年後のメンテナンスにいくらくらいかかりますか?
エネファームの耐用年数はおおむね10年程度とされていますが、10年を過ぎても適切なメンテナンスをおこなえば長く使用できます。
一般的には、10年目の定期点検や主要部品の交換に約10万円前後のメンテナンス費用がかかるといわれています。
機器本体をすぐに交換する必要はなく、部品交換や整備で延命が可能です。
メーカーや契約内容によって費用は異なるため、導入時にアフターサービスや保証内容を確認しておくと安心です。
エネファームの導入はライフスタイルに合わせて検討を


エネファームは、自宅で発電できる次世代の給湯システムとして注目されています。
光熱費削減や環境面でのメリットも多い一方で、初期費用や設置条件、メンテナンス費用などを踏まえた検討が必要です。
家庭のガス環境や使用状況によって効果が異なるため、導入前にライフスタイルに合っているかを確認しましょう。
もし導入に迷った方は、エコキュートの検討もおすすめです。
電気でお湯をつくるエコキュートは、初期費用が40~80万円と比較的手頃で、補助金を活用すればさらに負担を軽減できます。
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