エコキュートの給湯専用とは?フルオート・セミオートとの違いやメリット・デメリットを解説

エコキュートには「フルオート」「セミオート」「給湯専用」の3タイプがあります。
そのなかでも、給湯専用タイプはもっともシンプルな構造で、台所や洗面、シャワーなどへの給湯機能に特化しています。
自動お湯はりや追い焚き機能は搭載されていないものの、初期費用が抑えられ、入浴剤を自由に使えるなどのメリットがあります。
この記事では、主に下記の3点を解説します。
- 給湯専用エコキュートの特徴
- フルオート・セミオートタイプとの違いやメリット・デメリット
- 選び方のポイント
エコキュートの給湯専用タイプが気になっている方は、ぜひ最後までご覧ください。
給湯専用エコキュートとは?
ながお
給湯専用タイプのエコキュートの特徴は、下記のとおりです。
- 給湯専用エコキュートの基本的な機能|台所・洗面・シャワーなどへの給湯
- 自動お湯はり・追い焚きなどの浴槽機能はなし
- フルオート・セミオートタイプとの違い
順に解説します。
給湯専用エコキュートの基本的な機能|台所・洗面・シャワーなどへの給湯
給湯専用エコキュートは、その名のとおり「給湯」に特化したタイプです。
台所の食器洗い、洗面所での手洗いや歯磨き、浴室のシャワーといった日常的なシーンでお湯を供給します。
必要なときに蛇口をひねれば、安定した温度のお湯を使えるのが強みです。
基本的な使い方はガス給湯器と変わらないため、操作に迷うこともなく誰でも簡単に利用できます。
自動お湯はり・追い焚きなどの浴槽機能はなし
給湯専用タイプには「自動湯はり」「保温」「追い焚き」機能などは搭載されていません。
そのため、浴槽にお湯を貯める場合は、蛇口から直接お湯を入れて適量になったら手動で止める必要があります。
フルオート・セミオートタイプとの違い
給湯専用エコキュートは、フルオートやセミオートと比べると機能面で大きな差があります。
タイプ | 主な機能 | お湯はり・保温機能 | 初期費用の目安 | 向いている家庭 |
フルオート | 給湯・自動湯はり・保温・追い焚き | すべて自動対応 | 高め(40〜60万円) | 家族人数が多い世帯、利便性重視 |
セミオート | 給湯・自動湯はり | 追い焚き不可 | 中程度(38〜50万円) | 単身〜少人数世帯、コスパ重視 |
給湯専用 | 給湯のみ | お湯はり・保温機能ともになし | 安め(35〜45万円) | シャワー中心、シンプル志向 |
給湯専用タイプは、機能がシンプルな分コスト面で有利ですが、浴槽機能を求める場合にはフルオートやセミオートの方が快適に使えます。
エコキュートの、各タイプごとの特徴や違いをより詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
【関連記事】「エコキュートはフルオートタイプがおすすめ!便利機能と快適さを徹底解説」
給湯専用エコキュートの3つのメリット
給湯専用エコキュートは、シンプルな機能に特化している分、導入コストや運用コストを抑えやすい点が大きな魅力です。
家族の人数が少ない家庭や、コスパ重視の方におすすめできる理由を3つ紹介します。
- 初期費用が安い
- 入浴剤の制限がない
- ランニングコストが抑えられる
順にみていきましょう。
①初期費用が安い
給湯専用エコキュートは、フルオート・セミオートタイプと比べて機能が限定されているため、本体価格が安く抑えられるのがメリットです。
フルオートタイプの相場が、工事費込みで40〜80万円程度に対して、給湯専用タイプなら30〜50万円台で設置できるケースも多くあります。
さらに配管工事もシンプルなため、追加費用がかかりにくいのも特徴です。
初期投資を抑えて、光熱費削減を実現したい方に向いています。
②入浴剤の制限がない
フルオートタイプは、追い焚き配管を保護するために、使用できる入浴剤に制限があるのが一般的です。
炭酸系やとろみのあるタイプなど、好みに合わせて自由に楽しめる点は大きな利点です。
入浴時間をリラックス重視にしたい人や、季節や体調に合わせて入浴剤を変えたい人にはぴったりの仕様です。
③ランニングコストが抑えられる
給湯専用エコキュートは、自動保温や追い焚き機能を搭載していないため、余分な電力を使うことがありません。
その分、毎月の電気代が安くなる傾向があります。
一般的な家庭で比較すると、フルオートが月額5,000円前後かかる場合、給湯専用では2,000〜3,000円台に抑えられる場合もあります。
シンプルな機能設計がそのままコスト削減につながり、長期的な光熱費の節約効果が期待できるのが魅力です。
給湯専用エコキュートの3つのデメリット
給湯専用タイプは価格が安くシンプルで魅力的ですが、使用シーンによっては不便に感じる点もあります。
給湯専用タイプのエコキュートのデメリットは、下記の3点です。
- お湯はりが手動
- 選択肢が限られている
- 補助金の対象になりにくい
順に説明します。
①お湯はりが手動
そのため浴槽にお湯を入れる際は、蛇口をひねって手動で止める必要があり、忙しい家庭では不便に感じることもあります。
誤ってお湯を出しっぱなしにしてしまえば、水道代・電気代が無駄になってしまいます。
便利さや効率を求める人には不向きです。
②選択肢が限られている
給湯専用タイプは、フルオートやセミオートに比べてメーカーのラインナップが少なく、機能も最小限にとどまります。
最近は、多機能タイプの需要が高まっていることから、給湯専用モデルの新製品は減少傾向です。
結果として、容量や水圧などの条件を細かく選びにくく、自分のライフスタイルにぴったり合う製品をみつけにくいというデメリットがあります。
導入を検討する際は、早めに機種情報を調べることが大切です。
③補助金の対象になりにくい
国や自治体が実施している補助金制度は、省エネ性や高機能性を持つエコキュートを主な対象としています。
そのため、給湯専用タイプは条件から外れるケースも多く、導入費用の軽減を狙いにくい点がデメリットです。
補助金を受けられれば、実質的な導入コストを大きく下げられますが、給湯専用では期待しにくいのが現状です。
コスト重視であっても、補助金を活用できない可能性がある点は理解しておく必要があります。
エコキュートの補助金「給湯省エネ2025事業」についての最新情報は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事】【最新】エコキュート補助金「給湯省エネ2025事業」を活用するための流れ・概要を解説
給湯器専用エコキュートを選ぶ際の3つのポイント
給湯専用タイプはシンプルだからこそ、導入時に押さえておきたい選び方のポイントがあります。
- 家族の人数に合った貯湯タンクを選ぶ
- 水圧の強さ
- 給湯効率を確認
順にみていきましょう。
ポイント①:家族の人数に合った貯湯タンクを選ぶ
タンク容量は、家庭の人数やライフスタイルに直結します。
一般的に2〜3人暮らしなら300L前後、4人以上なら370〜460Lのタンクが目安です。
容量が小さいとお湯切れしやすく、大きすぎると余計な電気代がかかります。
特に、給湯専用タイプは効率的な保温機能が少ないため、タンク選びが快適な生活のカギとなります。
将来想定される家族構成も考慮し、余裕を持った選択を意識しましょう。
エコキュートの家族構成別のサイズの選び方やお湯の使用量など、より詳しい情報が知りたい方は以下の記事もご覧ください。
【関連記事】エコキュートの容量やサイズの選び方!お湯の使用量や家族構成別に解説!
ポイント②:水圧の強さ
給湯専用タイプは、フルオートやセミオートに比べて高圧対応機種の選択肢が少ないため、水圧が弱く感じるケースがあります。
快適に使うには「高圧タイプ」や「パワフル高圧対応モデル」を選ぶことが重要です。
水圧不足は入浴や炊事のストレスにつながるため、購入前に水圧性能を必ず確認しましょう。
マンションや二世帯住宅など、使用環境に応じた選び方が快適さを左右します。
ポイント③:給湯効率を確認
給湯効率は、省エネ性を判断する重要な指標です。
特にエコキュートでは「年間給湯保温効率(JIS値)」という基準が用いられます。
これは、1年間を通じてどれだけ効率的に電力を使ってお湯をつくり、保温できるかを数値化したものです。
数値が高いほど、同じ量のお湯をより少ない電力でまかなえることを意味します。
給湯専用タイプはシンプルな分、効率に差が出やすく、メーカーや機種ごとの性能比較が欠かせません。
購入時はカタログやメーカーサイトを参考にして、効率の良い機種を選びましょう。
エコキュートの年間給湯保温率に関する情報は、以下の記事をご覧ください。
【関連記事】エコキュートの年間給湯保温効率とは?メーカー別比較と製品選びのポイントを解説!
【給湯専用エコキュート】メーカーごとの特徴
給湯専用は、各社とも機能を絞ったシンプル構成で初期費用を抑えやすい一方、フルオートほどの多機能モデルは多くありません。
メーカー | 給湯専用タイプ(シリーズ名) | 特徴 |
ダイキン | 給湯専用らくタイプAシリーズNシリーズ | 水圧が強めでシャワーも快適「給湯専用らくタイプ」として、幅広い容量帯のラインアップが安定している |
日立 | BHP-Zシリーズ | 高断熱性の「ウレタンク」を使用しており、お湯が冷めにくいお湯はり温度と給湯温度を別々に設定可能 |
パナソニック | Jシリーズ | 高圧給湯でシャワーが快適高効率な真空断熱材を採用し、優れた保温性を実現 |
三菱電機 | SRTシリーズ | 高効率でお湯を沸かせる容量の選択肢が広く、世帯規模に合わせやすい |
コロナ | CHP-NYシリーズなど | 設定した湯量に達した場合に、メロディと音声で知らせる「お湯はり知らせ機能」 |
給湯専用タイプのエコキュートを購入する場合には、下記の4つのポイントを参考にしましょう。
- 水圧の強さにこだわる場合|「ダイキン」もしくは「パナソニック」など、高圧給湯タイプがおすすめです。
- 保温性にこだわる場合|高断熱タンクを採用している「日立」のモデルを検討しましょう。
- 家族の人数や規模に合わせたい場合|容量の選択肢が広い「三菱電機」は、最適なモデルがみつかりやすいでしょう。
- 給湯作業をシンプルにしたい場合|「コロナ」のお湯はりお知らせ機能は、設定した湯量になったことを音で知らせてくれるので便利です。
また、国や自治体の補助金の対象とならない機種も少なくないため、購入前にエコキュート専門業者への相談をおすすめします。
給湯専用エコキュートに関するよくある質問
給湯専用タイプのエコキュートに関する、よくある質問を3つ紹介します。
- 給湯専用エコキュートからフルオートやセミオートに変更できる?
- フルオートから給湯専用エコキュートに変更は可能?
- エコキュートの電気代は月々いくらくらいですか?
順にみていきましょう。
給湯専用エコキュートからフルオートやセミオートに変更できる?
給湯専用からフルオートやセミオートへの変更は可能ですが、追加工事が必要になるケースが多いです。
特に、追い焚き配管や自動湯はりの配管を新設する必要があり、壁への穴あけや床下工事が伴うこともあります。
そのため、単純な機器交換よりも費用がかさむ傾向があります。
将来的に便利機能を使いたい場合は、初めからフルオートやセミオートを選んでおく方が無難です。
フルオートから給湯専用エコキュートに変更は可能?
フルオートから給湯専用への変更は可能ですが、利便性が大きく下がるため慎重な検討が必要です。
追い焚き配管を塞ぎ、浴槽のお湯はりや温度管理を手動でおこなうことになります。
初期費用を抑えたい事情がある場合を除き、利便性を優先する家庭ではあまりおすすめできません。
また、補助金や買い替え時の市場ニーズもフルオート中心となっているため、長期的な使い勝手や再販価値も踏まえて検討するのが望ましいでしょう。
エコキュートの電気代は月々いくらくらいですか?
給湯専用エコキュートの電気代は、一般的な4人家族で月額約2,000〜3,000円、年間で24,000〜36,000円が目安です。
フルオートは、自動保温や追い焚き機能によりこれより高くなる傾向があり、セミオートはその中間に位置します。
給湯専用タイプが、もっとも電気代を抑えられる傾向にありますが、電力プランや家族の入浴習慣によって差が出ます。
実際の電気代を抑えるには、夜間割引プランや高効率モデルの活用がおすすめです。
給湯専用エコキュートはシンプル志向・少人数世帯向け
給湯専用エコキュートは、台所やシャワーへの給湯に特化したシンプルなタイプです。
フルオートやセミオートのような自動お湯はり・追い焚き機能はありませんが、その分初期費用やランニングコストを抑えられる点が魅力です。
入浴剤の使用制限もなく、シンプルにお湯を使いたい家庭には適しています。
一方で、便利機能を重視する子育て世帯などには不向きです。
少人数世帯や、コスト重視の方におすすめできるタイプといえるでしょう。
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