エコキュートの配管は4種類!耐用年数やメンテナンス方法を解説

エコキュートの配管は4種類!耐用年数やメンテナンス方法を解説

「エコキュートにはどのような配管が通っているか」

「配管の不具合はどうすれば防げるか」

このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか?

エコキュートには、ふろ配管をはじめとした4種類の配管が通されています。

配管は不具合が起こりやすい部分であり、予防や対処が必要です。

この記事ではエコキュートに通っている配管の種類や、トラブル予防や対処法に関して解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次

エコキュートの4種類の配管

エコキュートの4種類の配管

エコキュートには、基本的に4種類の配管が用いられ、それぞれで役割が異なります。

  • ふろ配管
  • 給湯配管
  • 給水配管
  • ヒートポンプ配管(渡り配管)

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

ふろ配管

ふろ配管は、貯湯タンクのお湯を、浴槽に給湯するための配管です。

主に追い焚きや足し湯などの操作時に使われます。

操作の際、浴槽のお湯を回収したうえで再度給湯するため、汚れが溜まりやすいのが特徴。

したがって、こまめな清掃が重要です。

メーカーが推奨する洗剤を用いて、定期的な洗浄を実施する必要があります。

給湯配管

給湯配管は、貯湯タンクのお湯を、蛇口やキッチンなどに給湯するための配管です。

給湯の際、高温のお湯と水道水を混ぜ合わせて適温に調整されます。

浴室のみならずキッチンや洗面所にも給湯する役割があり、生活のうえで重要な配管です。

給水配管

給水配管は、貯湯ユニットと蛇口やキッチンなどにつながる配管です。

給湯ではなく、給水をおこなうために接続されています。

サビや黒ずんだ汚れが溜まりやすく、衛生環境を整えるための清掃が必要な配管です。

ヒートポンプ配管(渡り配管)

ヒートポンプ配管とは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクをつなぐための配管です。

渡り配管とも呼ばれます。

ヒートポンプ配管は、劣化や水漏れが最も起こりやすい配管。

そのため、ほかの配管よりも念入りなメンテナンスが必要です。

また、購入時に適切な素材を選ぶのが重要です。

ヒートポンプ配管に使われる素材や長所、短所は以下を参考にしてください。

素材長所短所
フッ素系樹脂ホース耐久性、耐熱性が高い
柔軟性があり、工事を実施しやすい
特になし
耐熱性が高い
紫外線に強い
経年劣化しやすい
アルミ三層温度変化に強い
柔軟性があり、屈曲した状態を維持しやすい
特になし
架橋ポリエチレン腐食が起こりにくい

断熱性が高い
経年劣化しやすい

銅や架橋ポリエチレンは、劣化が起こりやすく、フッ素系樹脂ホースとアルミ三層は比較的丈夫です。

これを参考に、ヒートポンプ配管の素材を選びましょう。

エコキュートの配管図

エコキュートの配管図は、以下を参考にしてください。

エコキュートの配管図

出典:日建連「設備工事情報シート

これはダイキン製エコキュートの配管図です。

ほかのメーカーの場合、配管図が異なる場合があるので注意してください。

エコキュートの配管の耐用年数(寿命)

エコキュートの配管の耐用年数(寿命)

エコキュートの配管の耐用年数は、10年から15年です。

ただし、メンテナンスや清掃の頻度、使用環境によって多少変動する点に注意してください。

特に屋外に露出するヒートポンプ配管は、天候や気温によって寿命が伸び縮みしやすい配管です。

ヒートポンプ配管を中心に、可能な限り、メンテナンスや破損防止をおこなうのが、長く使い続けるうえでのポイントです。

エコキュートの配管のメンテナンス方法

エコキュートの配管のメンテナンス方法

エコキュートの配管のうち、ふろ配管のみ、家庭でメンテナンス可能です。

メーカーが指定する配管洗浄剤を使い、配管内を洗浄しましょう。

手順はおおむね以下のとおりです。

  1. お湯を溜める
  2. 洗浄剤を投入する
  3. リモコンユニットで「ふろ配管洗浄」を選択する
  4. 洗浄完了後、お湯を抜く
  5. 再度「ふろ配管洗浄」を選択する
  6. 5を2、3回繰り返す

自動配管洗浄機能が搭載されている場合は、それを利用しましょう。

ふろ配管以外の配管を、家庭でメンテナンスするのは困難です。

工事業者にメンテナンスを依頼しましょう。

エコキュートの配管の破裂・水漏れの原因と対処法

エコキュートの配管の破裂・水漏れの原因と対処法

エコキュートの配管は、破裂や水漏れをはじめとしたトラブルが起こりやすい部品です。

その原因として以下があげられるでしょう。

  • 配管の経年劣化
  • 凍結によるひび割れ
  • 設置時の工事ミス
  • 入浴剤の成分

トラブルが生じた際の対処法と合わせて解説します。

配管の経年劣化

エコキュートの配管の破裂や水漏れは、多くの場合、経年劣化によって起こります。

劣化が進むと、亀裂が入ったり、腐食によって穴が空いたりします。

また、汚れが蓄積するなどして、排水が正しくおこなわれないケースも。

配管の経年劣化を避けるには、定期的な洗浄とメンテナンスが必要です。

特に屋外に設置されるヒートポンプ配管は、気温や天候によって経年劣化が進みやすいです。

断熱材や配管テープを巻くなどすると、経年劣化しにくくなるでしょう。

凍結によるひび割れ

寒冷地や冬季の場合、凍結が関係しているかもしれません。

凍結により配管の柔軟性が失われ、ひびが入ることがあります。

主にふろ配管とヒートポンプ配管でよくみられます。

凍結を防止するには、保温材を巻きつけるのが有効。

また、凍結防止用ヒーターを設置する方法もあります。

【関連記事】エコキュートの凍結を防止しよう!真冬に備える予防策と対処法を解説

設置時の工事ミス

稀なケースでは、設置時の工事ミスが関係しています。

例えば無理に折り曲げたり、ねじを閉め忘れたりするケースがあります。

工事ミスがあった場合、多くの場合、やり直しを求めることが可能。

稀なケースですが、万が一の可能性も踏まえて、設置業者に連絡するとよいでしょう。

入浴剤の成分

入浴剤の成分が、配管の劣化などを招いている可能性もあります。

エコキュートには、メーカーごとで使用が推奨される入浴剤が決められています。

しかし、推奨品以外のものを利用すると、配管で目詰まりや腐食が起こるかもしれません。

対策としては、推奨品を使うことです。

取扱説明書を読んで推奨品を確認し、それを使用しましょう。

エコキュートの配管に関するよくある質問

エコキュートの配管に関するよくある質問

この記事ではエコキュートの配管に関して解説しました。

ここではよくある質問に回答します。

  • 自動洗浄機能とは?
  • 工事のタイミングはいつ?
  • 10Aと13Aの違いは?

それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。

Q:自動洗浄機能とは?

A:自動洗浄機能とは、ふろ配管を自動で洗浄する機能です。

ふろ配管に水を循環させて、古い水を押し出すように洗浄します。

自動洗浄機能が搭載されていたタイプのエコキュートがあるなら、機能を使い、定期的に洗浄しましょう。

Q:工事のタイミングはいつ?

A:エコキュートの工事をおこなうタイミングは、工事契約を結んだあとです。

日程に関しては工事業者と擦り合わせる必要があります。

なお、エコキュートの工事自体にかかる時間は6時間が目安。

ただし土台工事が追加で必要な場合などは、数日かかる可能性があります。

Q:10Aと13Aの違いは?

A:Aとは、配管の外径(太さ)を示す単位です。

配管素材にもよりますが、10Aは1mm強、13Aは2mm強に相当します。

エコキュートでは10Aのものを使うのが一般的。

基本的に10Aと13Aの違いは、エコキュートの使用においてあまり気にする必要はありません。

まとめ:エコキュートの配管も定期的にメンテナンスしよう

まとめ:エコキュートの配管も定期的にメンテナンスしよう

エコキュートの配管は、不具合や破損、経年劣化が起こりやすい部品です。

特に天候や気温の影響を受けるヒートポンプ配管は、トラブルが起こりやすいです。

ヒートポンプ配管には、断熱材や保温剤などを巻きつけて、対策するとよいでしょう。

また、ふろ配管をのぞいて、エコキュートの配管は手入れが難しい部品です。

破損などを避けるため、業者に依頼して、年に1〜2回のメンテナンスを受けるのがよいでしょう。

きちんと対策やメンテナンスをおこない、エコキュートを長く使いましょう。

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この記事の監修者

長尾 太一のアバター 長尾 太一 エコキュートのプロ

交換パラダイスの長尾です。

・「何よりもお客様を大切にする」という会社の理念に共感し、北海道から「愛と情熱」を原動力に上京
・現在、家回り全般に対応できる総合リフォーム会社のエコキュート専門チームに所属
・お客様一人ひとりと真剣に向き合うことを最優先に生きています。
・モットーは「猪突猛進」
・「長尾さんにお願いして本当によかった!」という言葉が一番の大好物
・「エコキュートのことなら長尾」とお客様だけでなく社員からも頼られる存在

エコキュートのプロフェッショナルとして、商品知識・施工知識・住宅全般の知識、すべてに精通し、お客様のどんなお悩みにもお応えいたします。皆様の生活がより豊かにできるような安心・快適な住まいづくりのお手伝いに全力投球いたします。

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